遺族父、同級生書類送検で会見
◇大津
昨年十月、大津市立中学の二年生男子生徒(当時十三歳)が自殺した問題で、県警は二十七日、いじめ行為をしていたとされる同級生三人のうち、当時十四歳だった二人を暴行容疑などで大津地検へ書類送検した。当時十三歳だったもう一人の同級生は、刑事罰の対象とならないため、児童相談所へ送致した。
県警は、学校の夏休み以降、教職員や生徒三百六十人、加害者とされる同級生三人から聞き取りを行うなど、捜査を進めてきた。この結果、昨年九月の体育大会で、亡くなった男子生徒の手足をハチマキでしばったり、自殺直前の同年十月に校内トイレで殴るなど暴行のほか、成績表を破る器物損壊、窃盗の三つの容疑の計十三件が固まり、書類送検、送致した。
加害者とされる同級生の書類送検を受け、亡くなった男子生徒の父親は同日、代理人弁護士と同席して会見を開いた。冒頭で捜査に協力した生徒たちと保護者、県警の捜査員へ感謝を述べるとともに、亡くなった本人不在で困難とされた捜査を振り返り、「いじめに苦しんでいる子どもさんがいたら、死んだら終わってしまう。いくら悔しい思いをしても、命を落としてしまえば終わり」と言葉を振り絞って、命の大切さと、一人で悩まぬよう呼びかけた。
全国的にいじめ問題に関する情報開示が進まない中、異例とされた県警の踏み込んだ捜査や、大津市の第三者調査委員会の取り組みなどに触れて、「これを大津だけのケースにするのではなく、スタンダードな取り組みにしてほしい」と訴えた。
この問題は、男子生徒の自殺を巡る市教委と中学校の不十分な調査や対応、隠ぺい体質が七月に表面化し、警察の捜査へ発展した。学校アンケートで問題となった、「自殺の練習」については、具体的な目撃証言や犯罪性がないとして、立件を見送った。
なお、遺族は市と加害者とされる少年三人を相手取り提訴しており、少年側は「いじめでなく遊びのつもりだった」と主張している。一方の市は、和解の方針を決めるとともに、再発防止と事実解明を目的にした第三者調査委員会を設けており、来年一月中に最終報告書をまとめる。
越大津市長「重く受け止め」
市教委「反省し、対応に努める」
大津市の越直美市長は「生徒が送検されたことについては、重く受け止めている。警察との連携は非常に重要であり、具体的な取り組みについては、(市が設置した)第三者調査委員会の結果を受けて考えていきたい」と厳しい表情で話した。
また、大津市教委の松田哲男教育部長(教育長代行)は「いじめを許さない学校づくりに努力していきたい。県警の強制捜査に至る前に、きちんと対応すべきだった。十分反省し、いじめの早期発見、対応に努めたい」と語った。
県教委の河原恵教育長は「今回の県警の送致などについては、大変、重く受け止めている。県教育委員会としては、今後も、警察や医療、福祉などと連携しながら、いじめから子どもを守るために全力で取り組んでいく」とコメントした。






