日本画と現代美術の常設展
◇大津
県立近代美術館は三十一日まで、冬の常設展示を行っている。日本画と現代美術について二つの会場で展示している。
日本画・郷土美術部門は新収蔵品を中心に展示し、すでに収蔵する作品とあわせて理解を深めてもらう。
具体的には、平成二十三年度に同館が寄贈・寄託を受けた収蔵品から九点、関連作品を七点展示する。主な作品は、中路融人氏の「郷」(昭和三十七年)「冬韻」(同五十一年)「瀬田夕映」(同五十八年)「雪山」(平成五年)「輝」(同七年)「耀」(同十七年)、島崎雲圃(うんぽ)の「鮎図」(享和二年=一八〇二)など。
この中で中路融人氏の「耀」は近年の代表作で、琵琶湖と太陽を組み合わせた、抑制された色調とシンプルかつダイナミックな構図が印象に残る。同氏の母は旧五個荘町の出身で、自身も幼い頃から滋賀県をたびたび訪れ、その風景に親しんだ。そのせいか作品には湖北地方の風景を描いたものが多く、郷愁を誘う。
現代美術を紹介する別の常設展示は、企画展示「ハービー・山口写真展」と関連づけた「写真×絵画」。館蔵の現代美術作品の中から、写真と絵画を融合させたユニークな作品を集めて展示する。
例えば森村泰昌氏の「芥子(けし)の花を持つ肖像」(平成三年)は、カラー写真にカンヴァス加工を施したもの。同氏は自ら名画の登場人物に扮し、コスプレ写真を使ってユニークな作品を作り続けている現代作家。
この作品は一九世紀イギリスの画家ダンテ・ガブリエル・ロセッティの代表作「ベアタ・ベアトリクス」に扮したもので、中央のめい想する女性だけでなく、背景の二人の人物も同氏が扮している。
自分で自分を撮影した自写像をパソコンに取り込み、元の名画の画像と巧みに合成して作品に仕上げている。格調高い名画が突然卑近なものになってしまったような衝撃とユーモアが作品の持ち味となっている。
一般四百五十円、高大生二百五十円。問い合わせは同館(TEL077―543―2111)へ








