今井社長「健全経営に万全を期す」
◇全県
信楽高原鉄道列車事故の被害者への補償金支払いのため、県と甲賀市から信楽高原鉄道(甲賀市)への貸付金をめぐる特定調停がこのほど、大津地裁で成立した。これを受け、県と甲賀市は、同社に貸し付けた、約十四億七千三百万円を債権放棄する。
調停成立を受けて同社は県庁で会見を行い、今井恵之助社長は「大変感謝している。これを機に、健全経営に万全を期したい」と、決意を述べた。
また、「列車事故の教訓を風化させないよう大きな使命を背負っている。安全第一の経営をすることが、亡くなった方、遺族のみなさまへできる唯一のことと思う」と語った。
同社は、平成三年の列車事故の被害者補償で、県と市から約二十億八千八百万円を借り入れたが、経営難の中で債務が大きな負担となっていた。
同社は、乗客減などの影響で、毎年四千~五千万円の赤字を計上している。調停成立を受けて甲賀市は、経営難を支援するため、市が鉄道施設を保有し、同社が運行業務を行う「上下分離方式」の経営を四月一日から始める。
展望について今井社長は「乗車収入の七割が学生の定期で、少子高齢化の中で増える見込みはない。これからは観光などへ大きく目を向けるほか、第三者機関を設置して意見を聞いていきたい」と話した。







