市町から合意書に意見噴出
◇甲賀
知事と県内十九市町長が意見交換する県自治創造会議がこのほど、甲賀市内で開かれた。会議では、北陸新幹線の米原ルート案(敦賀~米原)を有利とする関西広域連合の合意文書について、県が了承を求めたが、市町は「議論が不十分」とする意見が相次いだ。
北陸新幹線は昨年六月、金沢~敦賀間の工事実施計画が認可された。敦賀以西については関西広域連合が、費用対効果や開業による波及効果などを調査し、最終的に「米原ルートが最も有利」と評価している。
同ルートの課題を県は、(1)現行法では沿線の県が建設費を全額負担▽並行在来線である北陸本線と湖西線がJR西日本経営から分離される可能性がある―の二点を挙げ、関西広域連合へ提出する県の意見書で▽費用負担は関西全体で解決▽北陸本線と湖西線はJR西日本が運行を維持―を求める。
また、関西広域連合も合意文書で、コスト負担は「関西全体で解決を図る」とし、在来線については取り組み方針で「経営が分離されないよう国、JR西日本へ求めていく」としている。
会議では、山仲善彰・野洲市長が「県内のどこに新駅をつくるかで受益のレベルはかわるので、県として戦略を明らかにしてほしい」と求め、嘉田由紀子知事は「交通政策ビジョンで今回、総論を整理しているので、次に各論に入る。各論で十九市町の意見を聞いて具体的なビジョンを入れる」と回答した。
越直美・大津市長は「議論が今まで十分されておらず、合意するのは少し難しい」と述べ、これに対して嘉田知事は「(了承してほしいのは)費用負担と並行在来線の問題について県が意見を(関西広域連合へ)いうこと。今言わないと条件を提示できなくなる」と理解を求めた。
藤沢直広・日野町長は「在来線が経営分離されるなら、米原ルートは受けないという決意はあるのか」と問うと、嘉田知事は「在来線は県民生活に一番影響が大きいので強く求めていく」とした。
嘉田知事は会議終了後、記者団の質問に「今の時点で(関西広域連合へ)意見を出さないのは、県民にとって不利益。知事として責任をもって意見を出したい」と述べた。






