甲賀・甲賀市信楽・日野町「臨時総代会」で承認
甲賀森林組合(松山正己組合長、四千六百七十人)、甲賀市信楽森林組合(岩永峯一組合長、千八十七人)、日野町森林組合(北浦康臣組合長、六百四十八人)は先月三十日、それぞれの地で臨時総代会を同日開催し、十二月二日に合併することを承認した。合併後の名称は「滋賀中央森林組合(仮称)」、組合員数、管内民有林面積、事業収益いずれも県内最大の森林組合となる。
経営基盤の強化や森林資源の積極活用を狙いに、昨年九月に検討会、十二月に協議会を立ち上げ、合併に向けた協議を進めてきた。
新組合の民有林面積は四万二百九ヘクタール、総出資金一億四千三百八十六万二千円、事業収益九億八千五百二万七千円。本所は甲賀市水口町に置き、現組合事務所と工場は支所、事業所とする。
この合併により、計約一万立方メートルの木材生産量を五年後に一・六倍にするほか、合板工場への原木供給や製材工場(土山)、製材・加工工場(信楽)での稼働向上を図り、加工・流通・販売体制の強化を目指す。
―なぜいま合併か―
なぜ、いま森林組合の合併なのか。
林業は、再生産が可能な循環型資源を管理するとともに、公益的機能(水源涵養、災害防止)を支える重要な役割を担っている。また現在、日本の森林は植林保育から伐採活用の適齢期を迎えている。
そんななか、民有林造成の八〇%、除間伐の七〇%を担っているのが森林組合。同組織は、森林を所有する組合員の出資により運営され、林業施策の窓口および地域森林管理の主体として活動する。
しかし、木材価格の下落による林業就業者の減少や、不在村森林、所有者不明森林の増加など組合経営を取り巻く環境は厳しさを増している。
この状況を打破するため、盛んに行われているのが森林組合の広域合併だ。その理由は、経営基盤の充実・効率化が挙げられているが、その実は、国が二十一年に策定した「森林・林業再生プラン」によるところが大きい。
―補助要件厳格に―
同プランでは、民間事業体と森林組合を競合させるイコールフッティングを前面に押し出した。これは、大手林業メーカー等と森林組合が同じテーブルで競争するということだが、財政規模、設備投資、加工販売技術、出荷ルートを比べても一組合が太刀打ち出来るレベルではない。
また、一ヘクタール未満の小規模所有者が組合員の九〇%を占めるなか、プランに沿って創設された「森林経営計画制度」では、五ヘクタール以上の間伐が補助の要件となる。さらに、一〇〇ヘクタール前後の規模の管理計画が必要となり、補助を受けるハードルがさらにアップした。
このハードルを乗り越えるには、施業を集約化してスケールメリットが働くようにする必要があり、昨今の広域合併に繋がっていく。
ただ、再生プラン策定時に指摘されたように、森林組合の収益に占める公共事業の割合が高いことも事実。組合員出資という経営基盤の脆弱さが背景にもあるが、広域化とともに公共事業依存型経営から脱却を図り、地域産材の販売促進と供給体制の構築が求められる。 (飯田香織)







