参院選を振り返る記者座談会<上>
参院選は二十一日に投開票され、滋賀選挙区(改選定数一)では、自民党新人の二之湯武史氏(36)が約三十万五千票と、民主党現職の徳永久志氏(50)を約十四万票上回る大差で当選した。共産党新人の坪田五久男氏(54)、幸福実現党新人の荒川雅司氏(38)は及ばなかった。記者座談会で振り返ってみた。【石川政実、高山周治】
―徳永氏が新人の二之湯氏にWスコアで敗れたのは、「民主王国」崩壊を象徴したね。
A 公示後、選挙カーで徳永氏が回ったら、有権者が「いいね」印の指の格好を下に向けたり、両手で×印をつくったりするなど、民主党を見る目は想像以上に厳しかったと話していた。
B 東京選挙区での候補者の一本化で、菅直人元首相が反旗を翻すといった党内不一致には、有権者から「またか」の声が上がった。 また、同党は、政権を経験しただけに、立ち位置が自民と対峙するリベラル(中道左派)になっていないのも信頼を失った。
―三日月大造氏は、民主党県連代表になって初めての国政選挙だっただけに、力が入ったね。とくに三区は、三年先の衆参同日選をにらんで総力戦だったね。
A 三日月氏自らがJR草津駅で始発から終電まで駅立ちしたのが象徴的だった。三区の開票結果をみると、二之湯氏七万二千七百票、徳永氏三万六千六百票で、これに対して衆院選の得票(武村展英氏五万七千八百票、三日月氏五万三千二百票)からみるとダブルスコアの差が開いた。三日月氏は敗戦後に「地域の取り組みを強化したい」と語ったが、道のりは険しい。
―民主は公示直前に、嘉田知事に支援要請のアプローチし、結果的に、嘉田知事が徳永支持とも受け取れる書き込みをフェイスブックで行ったが。
A 出原逸三・民主党県連幹事長は「フェイスブックだけでは、効果がない。もっと公然と支持してほしかった」と不満げだった。
―一方、自民は、県内四つの選挙区で昨年の衆院選を上回る結果を出したね。
A 衆院選での県内四選挙区の総得票(四候補)は二十四万九千三百票だったのに対して、今回の参院選滋賀選挙区の総得票は三十万五千八百票と伸びた。
―これは自民が一枚岩で戦った結果なのか。
B 当初は、公募の選考過程で「なぜ県出身の川島県議でなくて京都の二之湯氏なのか」と、党員の中でも反発が出た。二之湯氏担ぎ出しに野中広務氏(元自民党幹事長)が動いたのではとの憶測も出て、動揺もあった。しかし、公示を迎えると、十二年ぶりの議席奪還へ、衆院議員と県議を中心に堅実な選挙戦を展開したほか、アベノミクスに期待する団体、企業が推薦に雪崩打ち、かき消された。
―共産党は躍進したね。
A 坪田氏は、前回(六万四千九百票)の得票よりも二万一千六百票上回った。しかし、今後も伸びるには、連立政権を目指した政権構想を示す必要がある。







