大津市立図書館の経費削減で
◇大津
大津市立図書館の経費削減のため、民間業者に運営を委託する指定管理者制度の導入について、同市はこの新年度から検討を始める。これに対して市民団体「図書館を考える大津市民の会」は、「本来の公共的な役割を果たせなくなる」と危ぶみ、越直美市長へ要望書を提出するなどして、住民目線に立った議論を求めている。【高山周治】
市図書館協議会「管理運営になじまない」
市民団体「単なる集客施設でない」と懸念
これは、行財政改革の一環として、北部の地域館二館、中部の本館、南部の公民館図書室一室の効率的な運営を図ろうとするもの
しかし、同市図書館協議会(夘滝清春会長)から市への答申(先月二十六日)では、「図書館の管理運営に指定管理者制度の導入はなじまない」と、慎重な意見が出された。
その理由として、公的社会教育や学校教育への支援、長期的な展望に立った職員育成は、公営で実施すべきとし、民間委託では「市の図書館行政の発展を阻害する」と指摘する。
この一方で、先月明らかになった同市の民間委託推進ガイドライン案では、図書館関係業務が対象事業の一つに挙げられている。民間委託することで、職員を三人以上減らし経費を削減できると、平成二十二年度の業務分析で見込んだためだ。今月二十日までの市民意見の募集を経て、五月中に策定される。
ちなみに、指定管理者制度の公立図書館への導入は、図書館先進県である県内ではない。 全国的にみても他施設に比べて低く、平成二十五年度で約三千二百館のうち約一割にとどまる。ただし、佐賀県武雄市のように、有名書店による運営で利用者を伸ばし、「成功事例」とされるケースもある。
今回の答申を受けて、井上敏館長は「協議会の意見を踏まえて、教育委員会でよく検討したい。今後のスケジュールは未定」とする。
図書館を考える大津市民の会は、「図書館は単なる集客施設でない。コスト重視で真っ先に削られるのは職員の人件費で、そうなれば質の低下が心配される」と懸念している。
同会は第三回学習会を十一日午後一時半から、元愛知県田原市立図書館長の森下芳則氏を講師に迎え、図書館の市民に果たす役割をテーマに、県立図書館(大津市)で開く。問い合わせは同会の野口さん(TEL090―9874―3266)へ。







