自治刻刻 地方創生における『地域とともにある学校づくり』
「まち・ひと・しごと創生法」が昨年11月に成立したことは、ほとんどの国民はご存知であります。その法の目的は、「少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保していくために、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施する。」とあります。そのために各自治体がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生するため鋭意努力されているところであります。その中にあって、今回は特に教育の面から少し述べてみたく思います。それは、従来から言われ続けた「地域とともにある学校づくり」について、改めて見直しが求められているからであります。
地方の豊かな環境と結びついた魅力ある学校教育は、人口流出を防ぐだけでなく、良質な教育環境を求める都市部からの人口移動を喚起し、文化やスポーツ施策と連携を図ることによって、地域の人々の生きがいや誇りをも育みます。また地域コミュニティに多様な機能が求められる中、学校は人と人とをつなぎ、様々な課題へ対応し、まちづくりの拠点としての役割を果たすことも求められております。
東日本大震災以降、防災・減災対策が強く叫ばれていますが、本市も災害に強い自治体を目指す中にあって、義務教育施設の避難施設としての役割、また保護者の利便性、また地域コミュニティとしての学区での一定のにぎわい拠点、さらには旧施設跡地の有効利用等々、あらゆる角度から検討を重ねました。その結果、本市の地方創生における教育についての一つとして、学校建設の際、一つでも多くの機能を持たせています。
具体的には義務教育施設、放課後児童クラブ、幼保一体型こども園、コミュニティセンター(従来の公民館)を一堂に集結させたゾーン設定であります。防災面では、その学区民の一割の方々が最低3日間の避難生活が可能(電気、水も供給可能)となるよう、学校、コミュニティセンターに避難施設としての機能を持たせます。平常時は、ゾーン設定により施設が集中しているため、子どもの送迎等、保護者にとっての利便性も向上します。また、昼間は子どもたちの元気な声が地域に活力を与え、夜には各種団体の会議等により一定のにぎわいがあり、土・日・祝日には各種団体のイベントによりコミュニティの拡大、深まりが図れます。さらに旧施設の跡地は、例えば宅地分譲等の有効利用をすれば、人口増、固定資産税の増収にもつながります。
ゾーン設定することは、郷土の先人、歴史、文化といったかけがえのない地域資源を活用し、また地域に誇りを持ち、地域貢献の意識を醸成する教育にも結びつきます。併せて、地域資源の再評価、地方移住の推進や交流人口の拡大も期待できるのではと思います。これからの各種施策も、そのことを充分念頭におきながら推進を図らねばなりません。






