自治刻刻 断酒会の存在は社会復帰への確かな道―第29回近江八幡支部総会に出席して―
秋の日は釣瓶(つるべ)落とし、夜が長くなり美味しいものを肴にお酒を楽しまれる機会が多くなってまいりました。昔から“酒は百薬の長にして、嘉会(かかい)の好(こう)なり”と言われ、ほどほどにして飲むお酒はどんな薬よりも効きめがあり、人が集まるおめでたい席には欠かせられないとの意味です。
また一方では“人、酒を飲む”“酒、酒を飲む”“酒、人を飲む”とも言われており、これはお酒を飲む度合や量が過ぎることを戒める意味があり、アルコール依存症にならない適量の飲酒が大切なことは言うまでもございません。
皆さんは“断酒会”と言う団体があることをご存じでしょうか。アルコール依存症の方が、人生をやり直す為にアルコールと縁を断つと自ら宣言され、この会を立ち上げられました。断酒会近江八幡支部は今年設立29年目を迎えられ、私は先日総会に出席致しました。総会は2時間半にもおよぶ中、誰一人として離席することが無く、皆さんの意思の強さが伝わってまいりました。依存症に陥られたご本人の体験談、そして立ち直りまで共にご苦労なされたご家族の方の体験談をお聞きする中、想像を絶するものを感じました。夫が重度のアルコール依存症で、一日中お酒ばかりの生活が続き、家庭内暴力にまで及んだことで家族の破滅を感じたと当時の様子を語られた際には、参加者の涙を誘い、それでも夫を立ち直らせるべく、断酒会への入会と共に家族全員が協力し合って今日の日を迎えられていることに感謝していると述べられました。このことは病院での治療、断酒会での励まし合い、そしてご家族の支え合いが相乗した結果だと思えますし、何よりもご本人が、“このままでは皆が不幸になる。依存症から脱却しなければならない”と意志を強く持たれたことが、立ち直りに繋がったものと思えます。
総会に参加された方は皆さんがお元気で充実した毎日を送っておられ、社会復帰を為し遂げられたご夫婦には、依存症で悩んでおられる方のお手本になってあげて欲しいと思います。「自分を大切に、人を大切に、そして笑顔を忘れず」これが私の信条でもあります。






