自治刻刻 鈴鹿10座の選定
先日東近江市において鈴鹿10座を選定しました。選定に至るまでの過程で協力いただいた鈴鹿の山々に対しそれぞれ深い思いをもっていてくださる選定委員の方々に心から感謝する次第です。
我が国の国土の67%は森林です。みずうみの国と言われる滋賀県も、県土の半分を超える51%が森林で、もちろん東近江市は森林面積が56%という、いわば「森林のまち」でもあるのです。
50年前の東京オリンピック以前は、薪や炭がなければ生活が成り立たず、重要なエネルギー資源であったもので、それが、大阪万博を経たころまでの間のいわゆる「プロパンガス革命」によって森林が捨てられたのです。その結果として、第一次産業としての林業が産業として成り立つのが極めて困難な状況となってしまい、森林は放置され、人の手が入らなくなったために樹木が生い茂り森は暗く、木の実が少なくなり被害をもたらす野生生物が住めない環境となりました。張らなくなった木々の根は保水力が低下し、このことが常に土砂崩れを起こし川の汚れや河床の上昇化をもたらしたものです。
この国の大都市一極集中の現象は、豊かな自然の中に身を置きながら日々の営みを続けることの素晴らしさを意識的に排除したことにその原因の一端があるのではないかとも思えるのです。
東近江市は鈴鹿の山から琵琶湖までといううたい文句のごとく、一市六町の合併によるスケールメリットが十分に生かせる条件を満たしています。
鈴鹿山脈に人々が入る機会が増えれば増えるだけ、山の再生の可能性が出てくるのではないかと考えます。山の木は建築や家具などの資材となり、間伐材や木の切れ端までもが熱エネルギーとして活用できますし、また山そのものが素晴らしい観光資源であるのです。
そうして、琵琶湖と結ぶアユがはねる愛知川の清流が甦り、ホンモロコやシジミであふれんばかりの琵琶湖が甦ることを夢に、いや目標にするのです。
鈴鹿10座の選定は、この目標に向かう第一歩とすべきものと考えております。たいへん息の長い継続性の必要な政策であるとは思いますが、東近江市の素晴らしい自然を後世に伝えていくためには、今始めなければならないのでは、と考えます。






