自治刻刻 『何故、人口減少が問題なのか』―人口減少がもたらすリスクとは―
地方創生では、今後必ず到来する本格的な人口減少にいかに歯止めをかけ、特色ある地域を持続していくかが最大のポイントといわれております。
では、いったい人口減少の何が問題なの?ということになります。人口減少は労働人口の減少であり、それを補うための生産性アップを講ずれば、経済学から見れば問題なしかもしれませんが、多少の生産性アップだけでは経済のマイナス成長となりかねません。すなわち、人口を安定させないと経済がマイナス成長となり、そうなれば真っ先に社会保障が崩れることが予想されます。今のままの人口減少と生産性の停滞が続けば、社会保障の負担率が50%を超えることが容易に予測され、これはもう完全に負担能力を超え継続性がなくなることと同じであります。したがって、何とか生産性向上を図るとともに、人口安定で今より少し重い35%~40%程度の負担率で推移すれば、まだまだ社会保障制度は持続可能であります。
よって人口の安定、さらには女性の働きやすさの向上、男性の働き方や家事、育児への参画が今後ますます重要になってきます。また、高齢者の活躍を促すこと(CCRC)も重要となります。
人口減少を考えるとき、既存の法体系を前提に考えるならば限界があるのではとも思います。現在の日本の法体系は、ほとんどが人口増加、右肩上がりの社会を想定しており、例えば、まちづくりの都市計画法は、人口が増えることによって、非常に秩序のない混乱した市街地が形成されては困るということで、線引きを導入し、そして調整区域であっても、さまざまな条件をきちっとクリアしていれば、開発許可制度により開発を許可するという仕組みになっております。
しかし、昨今の人口減少の中で、むしろどのようにして地方に人を移住することができるのかが喫緊の課題となっており、正に都市計画法体系が全く予想していない状況になっているのではと思います。都市計画法、さらには農地法もそうでありますが、これからは必要と思っている自治体だけが条例で決めれば、それで十分機能していくと思います。法を改めるというより、むしろ不要の都市計画法、農地法等と考えます。今後は地方が独自に、そして従来の法体系とは別にいろいろなアイデアを出して、人口減少に立ち向かわねばならないと考えます。






