湖南市「内陸型国際総合物流ターミナル」構想
地方創生の取り組みが全国の地方自治体で模索される中、湖南市は、関西・東海・北陸の結節点という地理的環境や、高速道路をはじめとする地域ポテンシャルを生かし、「内陸型国際総合物流ターミナル」の整備構想を検討しており、滋賀経済の起爆剤として期待されている。
輸送効率を上げてコストとCО2削減
災害時は被災港湾をバックアップ
この構想は、内陸型国際総合物流ターミナルを整備して、物流の効率化を図ることで、コスト削減や納期の短縮、二酸化炭素(CО2)の排出量を削減するほか、被災港湾のバックアップ機能を担うもの。
注目される機能のひとつに、輸送効率を上げるための方策としてコンテナを効率的に往復利用する「ラウンドユース機能」=左上図参照=がある。
例えば、輸入の荷主の場合は通常、輸入貨物の入った実入りコンテナを港湾から荷主の拠点まで運び、貨物を下したあと、空になったコンテナを再び港湾へ送り返す非効率な復路輸送がある。
これを効率化するラウンドユース機能は、輸入荷主が使用した後の空コンテナを内陸型国際総合物流ターミナルに搬入し、輸出の荷主が港湾への輸送に再利用する。このようにコンテナを往復利用することで、輸送コストとCО2の削減を図る。
また、トラック輸送業界にとっても、ドライバー不足に対応するため、走行距離を短縮できるメリットがある。例えば、北陸の荷物を阪神港まで運ぶ場合、滋賀県に中継拠点があれば、荷主は阪神港まで運ぶ必要はない。
このほか、被災港湾のバックアップ機能もある。大規模災害発生時に被災港湾の国際コンテナ物流機能が低下した場合、内陸型国際総合物流ターミナルを代替港との中継拠点として活用できる。
なお、同市の内陸型国際総合物流ターミナルの施設規模は、▽取り扱いコンテナ=年間一万八百個~一万六千二百個▽コンテナヤードやその他の施設などの建物面積=二万五千二百平方メートル~三万三千七百平方メートル▽敷地面積=三万六千平方メートル~四万八千平方メートル―と想定している。
整備期間は二年で、投資費用に対する費用便益比は三・七四と試算。輸送コストの削減効果は年間五億九千七百万円を見込む。CО2の削減効果は、輸送距離の短縮で年間三百三十三トンとみている。
同市産業立地企画室の担当者は「内陸型国際総合物流ターミナルの経済波及効果は、湖南市だけでなく県全体に及ぶ。関係機関や団体へのPRを今後強化するため、県との連携を強化したい」と話している。










