済生会が切らずに治す
◇栗東
社会福祉法人「済生会滋賀県病院」(栗東市)はこのほど、腫瘍(しゅよう)の大きさが直径四センチ以下の腎臓がん(小径腫瘍)に対し、身体にメスを入れずに局所麻酔で腫瘍だけを凍結させて死滅させる凍結療法器(写真)を、県内の医療機関で初めて導入した。腹部に小さな穴をあけ内視鏡や超音波メスなどを挿入して腎臓の手術をする従来の「腹腔鏡下手術」に比べ治療時間や入院日数が短いという。
この凍結療法は、局所麻酔でCT画像をリアルタイムで観察しながら、複数本の細い針を腎腫瘍に刺して腫瘍だけを凍結させて壊死させるもの。腫瘍を凍結させている最中や術後も痛みはほとんどなく負担も少ないとしている。従来の腹腔鏡下手術では一週間程度の入院期間が余儀なくされるが、この凍結療法では最短で一泊二日で、早期の社会復帰が可能だ。
この八月、同済生会滋賀県病院は凍結療法器一台を導入し、すでに三人の患者に治療を行い、いずれの患者も経過が良好だったとしている。この治療法は、現在全国約十五か所の医療機関で導入され、保険診療が適用される。
同病院では「これまで全身麻酔での手術が困難だった高齢者などの患者や、手術を希望されない患者にも、新たな治療の道が開ける」と話している。






