「15年にわたる戦争」テーマに
【県】 新型コロナウイルス感染防止のため臨時休館していた県平和祈念館(東近江市下中野町)は13日から開館し、「15年にわたる戦争」をテーマに今春充実拡大した基本展示を公開している。
県舞台に全体像を紹介
戦場、国民生活、学童疎開
基本展示は、従来比で2倍に拡大し、導入部分でその歴史的背景を「満州事変からアジア太平洋戦争へ」と解説する。
前半部分は兵士を中心に取り上げ、「徴兵検査」、「召集・従軍」、「戦場」、「戦死の経緯」について、県出身の兵士や従軍看護婦として戦地へ向かった人々の体験、写真、遺品、手紙などを交えて紹介している。
展示の後半は、戦況維持のため、国家総動員のもと募られた学徒動員、志願兵が戦場へ送られる中、残された家族の暮らしに焦点を当てる。
再現された4畳半の居間のちゃぶ台には、戦地に赴いた兵士の無事を祈って供えられた「陰膳」と本人の写真、天井の電灯には夜間の空襲を防ぐため明かりがもれないように取りつけたカバー、そして防空頭巾などの非常用具が備えられている。
戦時下の子どもの体験談では、弁当のごはんが「白すぎる」と教員に注意された思い出、大阪から県内へ学童疎開してきた児童(小3)の絵日記では、ドーナツを手土産に訪れた親との再会を「大阪の味や」と喜ぶ記述が紹介されている。
そして終戦では、昭和21年(1946)に故郷に帰ってきた元兵士の体験談。奇しくも祖母の法事と重なったため、「幽霊が帰ってきた」と騒がれたとあり、本人にとって「家に帰ってきてほんまに戦争が終わった」と、安堵した気持ちを振り返っている。
同館の北原治学芸員は、「基本展示で戦時下の滋賀県の実相が分かってもらえるのでは」と話している。







