近畿で最低の有効求人倍率 県は緊急雇用対策に2億円超
【県】 県労働局(待鳥浩二局長)はこのほど、求職者1人に対する求人の割合を示す県内有効求人倍率(季節調整値)が今年5月の数値で0・93倍となり、2014年11月以来、5年6か月ぶりに1倍を下回ったことを発表した。
◆低迷する雇用状況
県内の同倍率は今年に入ってから5か月連続で低下しており(グラフ参照)、近畿2府4県では最も低い数値となっている。さらに、5月は全国平均値の1・20倍からも下回る結果となった。
同局では「県内の雇用情勢は、求人が大幅に減少しており、弱さが見られる」とし、「新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に、より一層注意する必要がある」とみている。
同局のとりまとめによると、事業主都合で離職した人が県内のハローワークで新規求職の登録をする月平均人数は、2018年度は400人、19年度は426人と推移してきたが、今年度は4月に907人、5月に705人と大きく増加した。また、今年5月は前年同月比58・1%の増加となり、同感染症に関連した企業の倒産や休業、雇用調整などの影響がうかがえる。
待鳥局長は「6月末現在で、景況判断では下げ止まりつつあり、持ち直しに向かうことが期待されているが、雇用に関してはここから状況がすぐに好転する気配は見られない」と指摘する。
◆県の緊急雇用対策
現在開催中の今年度県議会6月定例会本会議の代表質問で河井昭成議員(チームしが県議団)が三日月大造知事に対し、同感染症拡大による県内経済と雇用に関する質問を行った。その中で三日月知事は、厚生労働省のまとめでは県内でも6月上旬だけで121人が同感染症に関連した解雇・雇止めなどが見込まれていることや県内で7割弱の企業が労働時間の短縮、従業員の一時帰休等の雇用調整を行ったことについて触れ、「今後、その一部が失業者に転じる恐れがあることから、雇用環境の見通しは厳しいと認識している」と答弁した。
県では「雇用を『守る』『つなぐ』『創る』の3本柱を基本方針に掲げる緊急雇用対策を進める」としており、同県会に県独自の「雇用創出事業」として、介護サービス体制強化支援事業や経営相談等支援事業など31事業を実施し、県と民間で合わせて約200人の雇用を創出するための補正予算案合計2億2051万8千円を提出している。 (羽原仁志)







