県の対策は奏功したのか?検証を急ぎ、次の波に備える
【県】 新型コロナウイルス感染症第4波での県内の新規感染者数の推移に対し、「県の対策が奏功し、急増を抑えられた」とする意見と「県が緊急事態宣言などを出さず、対策が後手に回ったため、なかなか減りきらなかった」とする意見がある。近隣他府県とは異なる様相で推移した県の第4波をどのように評価し、今後の対策につなげていくのか、検証を早急に行う必要がある。(羽原仁志)
第4波の新規感染者推移を示すグラフでは、近隣府県の大半が急速に増減した様子を示す急角度の変化が読み取れるが、滋賀県はそれに引っ張られることなく、緩やかに推移しているのがわかる。
これについての質問に、8日の定例記者会見で三日月大造知事は「県民が日頃の対策をしっかり取っていること、医療従事者や各保健所が日夜尽力してくれていること、陽性者やその家族、関係事業所などが非常に協力的であること、県のコントロールセンターが早期から患者の振り分けを行ってきた経験があること―などが二次感染・三次感染や重症化を防ぐことに貢献できたのではないか」と答えた。
この第4波では、新規感染者が数日間で爆発的に増加することはなく、医療崩壊となることはなかった。一方で、一日の新規陽性患者数は過去最多を更新、最大確保病床占有率も一時80%を超えた。連日のようにクラスター(感染者の集団)も確認されている。
18日、県危機管理センター(大津市京町4)で開かれた対策本部員会議で、参加者の保健所長から「県は、発生後の対応については非常に頑張っているが、発生を抑制する感染拡大防止の取り組みはまだ十分ではない」、「近隣府県で飲食店への時短要請や酒類の提供禁止の措置がとられている中、県では採用されなかった。県は、患者数の減少も他県より遅れている傾向が見られ、こういった対策をとることが必要だったのではないか」といった意見が挙がった。
これに対し、県健康医療福祉部の角野文彦理事は「新規感染者の推移の波形は、いつまでもピークがだらだらと続いていたわけではない。全国的に感染が拡大している時期には、県内でも一定の感染者があることが当然と考えると、ピークを低くすることで、体制を圧迫することなく医療を回せるようにすることが重要になる。これを見て滋賀県は遅かったという話ではない」と述べた。
三日月知事は「いずれも重要な視点だ。この第4波では、お陰様で医療崩壊させることなく、ギリギリの状態だったが、乗り越えられつつあるということについては、成果として確認し、県の対応がどうだったのか、しっかり検証しながら、次の波や次の感染症対策に生かしていくことが必要だ」と述べている。
(連載終わり)







