ワクチン追加接種前倒しへ
【県】 県内で新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数が前週比約8倍に達する勢いで急拡大したことを受け、県は先週、発症予防・重症化予防などの観点から、ワクチンの追加接種(3回目)の時期を想定より約1か月以上早めることを決めた。県では「追加接種の接種券が届いた人、また未接種の人は、ワクチンの種類にかかわらず前向きな接種の検討を」と呼びかけている。(羽原仁志)
重症化予防のためにも接種体制構築急ぐ
県民に混乱が生じない情報発信が必要
県によると、1月1日~12日の期間、県内で確認された同感染症新規陽性患者のうち、70・4%がワクチン2回接種を完了していた人だった。
いわゆる「ブレイクスルー感染」と呼ばれる感染で、県内では、第5波(昨年7月~9月)の時には、人口10万人当たりの陽性患者のうち、ワクチン2回接種後に陽性となった人は未接種者の約30分の1だったが、昨年12月には約5分の1に、今月1日~11日には約2分の1となった。県は「ワクチンの感染予防効果の減衰が顕著」と分析した上で、今月14日、県危機管理センター(大津市京町4)で開いた同感染症対策本部員会議で「ワクチンによる感染・重症化の予防は一定の効果があり、今以上に感染拡大しても必要とする人へ適切な医療が提供できる体制を維持するためにも、追加接種を予定より早めるよう調整する」と決めた。
接種の主体はこれまで同様、各市町が担う。県内では昨年12月から医療従事者や高齢者施設などの入所者の一部で特例臨時接種として追加接種を始めているが、今年2月末までとしていた特例期間を9月末まで延長、対象を18歳以上の県民とした。
追加接種は、これまで全年齢で2回接種完了から原則8か月以上経過した人に実施できるとしていたが、今後、医療従事者と高齢者施設などの入所者は2回接種完了から6か月、一般高齢者は2月以降2回接種完了から7か月以上、一般県民は3月以降2回接種完了から7か月以上経過した人に実施でき、随時、接種時期を早めることも検討される。
これまでと大きく異なるのは、各市町でファイザー社製とモデルナ社製の2種類が用意される点。接種予約をする際にいずれかを選択することになる見込み。県では「1回目・2回目に用いたワクチンの種類にかかわらず、どちらを接種してもいい」としているが、集団接種会場では一方しか扱わない予定としている市町もあり、各市民・町民間で混乱が生じないか懸念する声もある。さらに、初回接種時にワクチンの供給不足や薬液の保管ミスなどの問題がおこった点も踏まえ、県では「分かりやすい情報発信と安定したワクチンの分配に努める」としている。
また、県では4月以降に予定していた広域接種会場の再稼働も1か月前倒しする方針で調整している。






