自民党県議団の政務活動費支出
【全県】 既報の通り、県議会会派「自民党県議会議員団」の政務活動費が一時的に不正流用された疑いが発覚し、同党県連の会計でも約2000万円程度の使途不明金が判明しており、政務活動費流用分の穴埋めに充てられた可能性も出てきている。疑惑の原点は、強制性交の罪で公判中の自民党県連元事務局長が通帳と印鑑を一人で管理していた会派の政務活動費にある。そこで、この支出の多くを占める同党会派統一広報紙の発行費用にスポットを当ててみた。(石川政実)
地方議会の政策調査研究などのため、地方自治体が交付している費用に「政務活動費」がある。県は自民党県議団に2021年度の年間政務活動費として、会派に約2280万円(年間一人約120万円×現在の会派人数19人)▽各議員一人当たりに240万円(19人分なら4560万円)―の総計約6840万円を交付している。
同党会派の政務活動費のうち、支出の上位を占めるのが会派や議員の活動報告のための会派統一広報紙。これには会派ルールが定められている。同広報紙は原則2ページで、1面は会派統一紙面(同党県連作成)、裏面は各議員作成の議員活動報告からなる。
会派統一広報紙の発行は原則年2回(8月・1月)で、発行経費の半額を会派が政務活動費から負担する。1回の負担上限は20万円までで、年間では一議員あたり40万円(2回分)を上限とする。会派ルールは、県民の血税からなる政務活動費が適正に支出されるように促すものだった。
県が公表している大野和三郎県議の20年度の政務活動費収支報告書によれば、統一広報紙の発行費は、会派負担分が約121万円(発行回数4回=会派統一紙面はなく、自らの県政報告のみ)、議員負担額も同額の121万円(同)―の計242万円。発行部数は1回分が約4万部で、配布地域は5万6400世帯の彦根市・犬上郡である。
ちなみに20年度で会派負担分の上限を超える他の自民党県議は、80万円台が大津市の2人、60万円台が3人、50万円台が1人、40万円台が1人の計7人(本紙では1万円以内の上限超過は除いた)。
ただし同年1月1日現在の世帯数が県下最大の約14万6700の大津市は別格で、年間限度額の2倍が暗黙の合意と見られる。いずれにせよ大野県議の会派負担分が上限40万円の3倍と断トツだ。
なお同県議の16年度~19年度もほぼ同様で、5年間平均の会派負担額は約136万円と会派限度額の3・4倍にのぼっている。
大野県議は本紙取材に対し「これまで会派ルールがあったことを知らなかった。今後は会派ルールを踏まえて対応する」と釈明した。
他の自民党県議には「私は会派ルールをきちんと守ってきた。3期のベテランが『知らなかった』では納得できない。各議員は、会派ルールの上限を超えた会派負担分や各議員負担分を、5年間さかのぼって県に返還すべき」との声もある。
(なお本紙では公正を期すため自民党会派が政務活動費を使った会派統一広報紙の19年度、20年度の発行経費について、次回に同会派19人の一覧を掲載する)







