大野県議が全農にも県予算を盾に説明責任迫る
【全県】 県議会の4会派は大野和三郎県議が県予算を人質に取り不当要求をしたとされる問題で、「県政治倫理条例に違反の疑いがある」と政治倫理審査会設置に動いたが、同県議はJA全農全国本部にも県予算を盾にとり、説明責任を迫っていたことが分かった。 (石川政実)
説明責任果たさなければ
「県の補助金は予算計上されない」
昨年11月5日、知事室で大野県議は三日月大造知事らと面談し、「知事から(企業組合堀川食品を切る)指示をして、年内中にけじめをつけるようJA全農しがに言ってもらいたい。そうでないと来年度のJA関連事業(予算計上)はだめになる」と詰め寄った。
ちなみにJA全農しがから出荷された牛は、(株)滋賀食肉市場(食肉市場)がと畜解体した枝肉を全農が持ち帰り、全農栗東工場(栗東市)で堀川企業グループの「滋賀県食品企業組合」(滋賀県食品)が各部位に加工する一方、牛内臓も同グループの「企業組合堀川食品」(堀川食品)が一手に引き受けていた。
しかし滋賀県食品や堀川食品の代表であった故・堀川眞智子氏が2019年に恐喝未遂容疑で逮捕されて状況は一変する。なお同氏は、今年1月26日に無罪が確定している。
JA全農しがは20年3月、滋賀県食品との契約を一方的に解除したのだ。ただし、堀川氏が堀川食品の代表などを降りたことや、全農、食肉市場、堀川食品の3者でそれぞれ締結した契約があるため、堀川食品との内臓取引は継続した。
大野県議の意を受け、西川忠雄農水部長(当時)らが昨年11月9日、竹村敬三・JA全農しが運営委員会会長らを訪ねた。
西川部長は「コンプライアンス上問題のある特定事業者(堀川食品)との契約関係を見直してもらう必要があり、関係にけじめをつけていただきたい」と切り出した。
全農側は「これを聞かなければ、来年度予算を止めるつもりか」と県行政の介入をただした。西川部長は「来年度予算を止めるものでない」と釈明した。
県と全農との関係は悪化し、今年1月には全農全国本部が県に質問状を送付する事態に。
大野県議は本紙に対し「全農しが出荷分の牛内臓が(滋賀食肉センターでと畜・解体業務を行っている)食肉市場を通じて、実態的に企業組合堀川食品に流通していることについて、あくまで県が筆頭株主の同市場に対して指導するよう三日月知事に伝えたもの」とし、全農への直接の要請は否定していた。
だが大野県議は全農全国本部にも県予算を盾に説明責任を求めたことが全農など関係者の取材で分かった。
大野県議はJA全農全国本部の幹部に「全農の出荷分の内臓は堀川食品が引き受けている実態が続いている。このことの説明責任は、JAしがグループにあるのか、JA全農県本部にあるのか。説明責任が果たさなければ、県のJAへの補助金は新年度予算に計上されなくなる」とメール送信をし、その記録が残っていたのだ。








