自現小鑓を懸命に追う無新田島
共新 石堂 独自の戦い
N新 田野上、参新 片岡 厳しい
【全県】 10日投開票の参院選・滋賀選挙区(改選数1)の終盤戦は、独走態勢に入り30万票弱をうかがう自民現職の小鑓(こやり)隆史候補(55)=公明推薦=を、元衆院議員で無所属新人の田島一成候補(60)=立民、国民推薦=が懸命に追う展開だ。続く共産新人の石堂淳士候補(48)は広がりに欠ける。NHK党新人の田野上勇人候補(57)と政治団体「参政党」新人の片岡真候補(30)は厳しい。(高山周治、羽原仁志)
小鑓候補の陣営が危惧するのは上滑りだ。「最後まで手を緩められない」と鼻息が荒いのは、選対本部長の奥村芳正県議。陣営は、後援会や支援企業、業界団体などに積極的な期日前投票を呼びかける。
これは、期日前投票の割合を40%まで増やし、自民支持層の当日投票を含めた上で無党派層も取り込んで勝利する戦略だ。
ちなみに参院選の期日前投票は、初回の2004年が約5万9千人だったのが、前回19年で約19万9千人と、投票者総数の3割以上に増え、今回もさらに増加の見込みだ。
組織固めでは、衆議員が関係企業を回り、県議は農政連などの業界団体の担当を割り振って票固めを徹底する。公明とは、票を選挙区と比例で融通し合う「バーター」を期待して、演説会や公選ハガキで「比例は公明」と呼びかける。
訴えは、前厚労政務官としてのコロナ対策の実績や、自公政権での経済財政基盤の確立、エネルギー政策推進で安定供給など掲げる。
これに対して田島候補は、家計を直撃する“物価高”を最大の争点に据えて攻勢をかける。演説では、時限的な消費減税、最低賃金引き上げ、減らない年金などを訴える。
選対副本部長の徳永久志衆院議員は「物価高が家計をじわじわ圧迫している。一点集中で支持を広げたい」と表情を引き締める。
取り組みでは、なじみの薄い県南部で重点的に街頭宣伝に努め、無党派層の票を掘り起こす。さらに、参院選と同日投票となる県議補選・大津市選挙区で、立・国・社などが推薦する無所属新人と自民新人が争う構図になったのを受け、支持拡大の相乗効果に期待する。「大津市を含む1区は昨秋の衆院選で国民の斎藤アレックス氏が復活当選しただけに注目したい」と、陣営幹部は話す。
最大の支持団体の連合もエンジンがかかり、組織内の比例候補と共に浸透を図るとともに、傘下の労組組合員が県内で20―30万枚以上のビラのポスティング作戦を展開する。
石堂候補は、共産の比例における現有5議席の「絶対確保」に必要な県内目標10万票を獲得する独自の戦いを展開している。川内卓・県委員会選対部長は「比例の10万票を土台として、さらに選挙区の支持を広げたい」と意気込む。
個人演説会は1日1―3カ所、参院選後に市議選をひかえる長浜市では4カ所で実施し、消費税を5%に緊急減税しインボイスは中止、大企業の内部留保に課税しそれを財源に「最低賃金1500円」などを訴える。また、共産新人が立つ知事選と連動させて、支援拡大に取り組む。
7日には、参院議員の小池晃書記局長がJR大津駅前に応援演説で駆けつけ、ラストスパートへ勢いをつける。
田野上候補は、駅前や観光地など県内各地で街頭演説に取り組む。SNSのインスタグラムや動画サイト・ユーチューブで政策や訪ねた市町の魅力を発信。支援者らも精力的に県内で活動し、党の存在をアピールする。
片岡候補は前半戦、大津市や湖南地域の主要駅前などで街頭演説を繰り返し実施。教育改革や食糧問題などについて政策を発信した。後半には県北部でも積極的に街頭演説を展開、団体の知名度と勢力拡大にも力を込める。











