NPO法人全国ギャンブル依存症家族の会 滋賀
【全県】 オンラインで手軽に利用できるギャンブルの依存症への懸念が高まっている。わずか1年といった短期間で、数千万円の巨額な借金を抱えるケースも珍しくない。これは、患者本人の被害だけでなく、家族の貧困や虐待などの被害につながる深刻な問題といえる。県内では、NPO法人全国ギャンブル依存症家族の会 滋賀が、関係団体と連携しながら、依存症の家族とともに解決策を学ぶ。(高山周治)
歯止めのきかないギャンブル依存症は、脳の機能不全による「病気」で、誰もが陥る可能性がある。回復することはでき、正しい対処法を知り、適切に支援することが大きな力になる。
2021年設立のNPO法人全国ギャンブル依存症家族の会 滋賀は、当事者の家族らを対象に、毎月第2日曜日に勉強会を開いており、正しい知識を身につけ、対処法を学んでいる。
14日には、ギャンブル等依存症問題啓発週間(14―20日)の一環として、黒田啓介弁護士が借金問題について講演し、依存が多様化し深刻化が早まっている現状を報告した。
それによると、昔はパチンコによる相談が多く、深刻化するまで5~30年、借金は数百万~数千万円だった。
ところが近年では、ネットで投票できる公営ギャンブル(競馬、競艇、競輪など)が増え、数カ月~2年で100万~数百万円に膨れ上がり、さらにネットでのカジノ(違法)やFX投資(外国為替証拠金取引)では、1日~1年で百万~数千万円と深刻化が早まっている。
黒田弁護士は、「やり直したいから、取り戻すためにやめられない。借金だけでなく、横領、窃盗につながる可能性がある」と、負の連鎖に警鐘を鳴らした。
断ち切るには、借金解決の前に依存からの回復が必要で、家族が借金を肩代わりせずに、病気を理解し見守ることの大切さを訴えた。自己破産などの手続きが有効な場合もあるとした。
被害の若年化については、「スマホによりギャンブルの入り口が広くなった。誰でも危険性がある」と、予防のための教育の重要性を指摘した。
家族の体験談では、女性のメンバーが、元夫のギャンブルの問題がきっかけで自助グループや家族の会につながったことや、回復のプログラムで自分自身と向き合い、子どもと共に新たな人生を歩んでいる近況を報告。このあと、参加者は車座になって語り合った。
家族の会の中心メンバーの一人、町谷雅美さん(62)は、「同じ経験の仲間がいるので1人で悩まず、相談してほしい。共に対応の仕方を学び、回復をめざしたい」と呼びかけている。
勉強会は事前申込不要。1000円。詳しくはNPO法人全国ギャンブル依存症家族の会ホームページ。問い合わせは家族の会(kazokunokai.shiga@gmail.com)または町谷さん(TEL080―5313―3613)。









