滋賀県保険医協会がアンケート調査
【全県】マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」に関するトラブルが全国で発生している。県内でも医師、歯科医師などで作る「滋賀県保険医協会」が先月、同協会員の医療機関550を対象に「オンライン資格確認システムトラブル事例アンケート」を実施したところ、回答のあった134医療機関のうち64%で「トラブルがあった」と報告していることがわかった。
「受診時は従来の健康保険証を持参して」
医療費10割負担の可能性も
このほど、同協会理事らが県庁で記者会見を開き、同調査結果を報告、「現場の負担が増えている」とし、「医療機関を利用する際は、今まで通り健康保険証を持参してほしい」と呼びかけた。
同調査結果によると、発生したトラブルでは「カードリーダーまたはパソコンの不具合によりマイナ保険証が読み取れなかった」が39%を占め最多、続いて「保険者情報が正しく反映されなかった(無効・該当資格なしと表示されたなど)」が38%、「マイナ保険証の不具合(ICチップの破損など)で読み取りができなかった」が13%、「トラブル発生に対して患者から苦情を言われた」が8%、「他人の情報に紐づけられていた」が3%となった。
また、トラブル発生時の対応では「健康保険証で資格確認した」が48%となっており、健康保険証を持っていなかった場合は「患者さんにお願いして家まで取りに帰ってもらった」、「前回来院時の情報をもとに対応した」などが挙がった。
さらに、「4月以降、トラブルの対応で『一旦10割負担を患者に請求した』」と回答した医療機関は県内で6件あったこともわかった。
従来の健康保険証で受診するとマイナ保険証より数十円高くなることに加え、カードが読み取れないことで一時的とはいえ医療費全額が請求される可能性があることは、利用者にも負担を強いることになる。
同協会では「従来の健康保険証であればスムーズに診療できていたのに、機材の不具合で受け付けに行列ができてしまったり、行政から示された問い合わせセンターに連絡してもつながらなかったり、不便極まりない」と批判。また、マイナ保険証を利用する場合は専用の光回線が推奨されているが、「在宅診療には機材を持っていけないので資格確認ができない」、「専用回線の工事がいまだ行われない」など、整備が遅れている点を挙げ「国民全員に適応としながら利用できない人がいるとんでもない制度に2兆円も使っている」とし、「マイナ保険証への一本化をストップし、従来の健康保険証の廃止を止めてほしい」と呼びかけた。
同協会の太田志朗理事長は他県の事例として「マイナ保険証が他人の情報と紐づけられ、本来はその患者さんには用いない薬を処方しそうになった事例もある」とし「アンケート結果は国にも提出し、改善を要求していく」としている。







