市町間での差異解消が今後の課題
【県】 県は高校生世代の医療費の窓口負担を軽減する「(仮称)高校生等福祉医療費助成制度」を早ければ来年度から実施する方針を明らかにした。
7月18日、彦根市役所(彦根市元町)で開かれた「第28回滋賀県首長会議」で三日月大造知事が県の方針を説明した。
現在、県内では子どもの医療費について、未就学児までは通院費と入院費の全額を県と市町が折半し、利用者は自己負担無く診療や治療が受けられる。一方、小学生世代以上は各市町が独自に実施しており、それぞれで差異があることが課題となっている。
首長会議でもこれまでたびたび協議のテーマとして取り上げられ、県内の子ども医療費助成の拡充が話し合われてきた。
今回、三日月知事が提案した県の方針は、義務教育終了から満18歳到達年度末までにある人(高校1年生~高校3年生世代)の医療費について、就学・就労の有無を問わず、所得制限も設けず、全診療科目において利用者の自己負担額を通院は1回500円、入院は1日1000円(月内1万4000円までを上限)とし、残りを全額県が負担する。
県では今回の子ども医療費助成拡充について「子どもたちが県内のどこに住んでいても等しく医療サービスが受けられる仕組みが必要」とし、「各市町間で差のある高校生世代医療費への助成を県が全額受け持つことで、制度の拡充を県民に実感してもらえるよう努めた」としている。
一方、各市町の財政状況など様々な事情により、子どもの医療費は地域によって対象年齢や自己負担額などの制度が異なっていることが引き続き課題となっている。甲良町や豊郷町のようにすでに高校生世代までの医療費を利用者の自己負担なしで実施している自治体もあれば、今後、実施予定としている市町、かかった医療費を償還払いとしている市町、現物給付と替えている市町、利用者の一部自己負担有りの助成を実施している市町など様々だ。特に、彦根市と栗東市では、同日時点で中学生世代への通院医療費助成が設けられておらず、このまま県の方針が実施されれば、中学生世代のみ通院費を利用者が全額負担するいびつな形になる。
首長会議では各市町長から「子どもの診療は年齢が低いほど多い。県は一番費用が掛からない高校生分のみを負担してあとは市町任せなのか」(湖南市)、「県と基礎自治体が一緒になって高校生世代までを一律に折半して負担するべきだ」(竜王町)、「有職少年と学生の違いが説明できない」(東近江市)などの批判的な意見が多く挙がった。
三日月知事は「中学生世代までの医療費助成は各市町の努力で一定整えられようとしている。そこでまだ多くで整っていない高校生世代を県が受け持つことで、県民により分かりやすく発信できる」とし、「まだ課題は多いが、まず県の方針通りやらせていただきたい」と語った。







