「セーフティステーションチョキちゃんの店」始動
【全県】 県内の理容店経営者らが構成する滋賀県理容生活衛生同業組合(事務局・大津市打出浜、宇野臣一理事長)は子どもや妊産婦、高齢者、障害者などが防犯のための逃げ込み先や急な体調不良の際の休憩場所などとして店舗の一部を利用できるようにする「セーフティステーションチョキちゃんの店」事業を9月から開始する。生活衛生業界では国内初の試みであり、今後、滋賀県発の地域見守りの取り組みが全国へ波及していくことに期待が高まっている。
同組合では、理容店などが全国的に実施している児童・生徒らが登下校時や公園・広場などで声かけや痴漢、つきまとい、写真撮影などの被害にあった際に店舗が逃げ込み先となる「こども110番チョキちゃんの店」事業を2002年から導入し、地域の安全・防犯に協力してきた。
このたび、「地域に根差した業態の業種として、子どもだけでなく社会的弱者である妊産婦・高齢者・障害者をはじめ、困っている人なら誰にでも手を差し伸べ、共助できる取り組みができないか」と考え、厚生労働省の「生活衛生関係者営業対策事業」を活用して取り組みの幅を拡大した。
同事業では、従来の「こども110番チョキちゃんの店」としての機能を維持しつつ、地域住民が熱中症などで急な体調変化が生じた際に各店舗の一部を一時休憩所として提供したり、ゲリラ豪雨などの急な天候変化の際の一時的な避難場所、認知症患者の徘徊への見守りなどにも取り組む。
同事業に賛同した店舗には店頭や店内に「当店は人に優しい安全・安心なお店です」と記されたポスターや看板を掲示する。同組合では、9月から順次、県内全市町の組合員328店にポスターなどの配布を開始し、10月には全県的に体制を整える見通し。また、県の福祉関係部署や教育委員会、警察とも連携し、起こる可能性のある事例情報を教わり、店舗ごとに共有する。さらに、県内の他業種にも周知をはかり、取り組みの輪を広げるほか、今月30日、31日に東京都で開催される全国理容生活衛生同業組合連合会理事会で宇野理事長が取り組みを発信し、他の都道府県にも取り組み実施を呼びかける。
本格的な事業開始に向け、このほど宇野理事長らが県庁で三日月大造知事を表敬訪問し、事業内容について報告した。
三日月知事は「大変心強い。今後、取り組みを実施されていく中で新たにわかる地域のこともあると思う。それも是非、県や市町と共有させてもらい、福祉サービスの充実につなげていきたい」と語った。
宇野理事長は「地域に根差した職業だからできることを考えた。安心・安全のまちづくりに少しでも貢献できれば」と述べている。








