15年ぶりに全用途平均でマイナス脱す
【全県】 県はこのほど「令和5年滋賀県地価調査」の結果を公表した。
同結果概要によると、県全体の概況は、全用途の平均変動率が0・0%(前年マイナス0・5%)で、2008年以来、15年ぶりにマイナスから転じた。県では、「新型コロナウイルス感染症の影響などで20年、21年は下落幅が大きく拡大していたが、24年はその影響が緩和され下落幅が縮小、さらに今年は同感染症の感染症法上の位置付けが2類相当から5類へ移行されたことを受け、生活様式が回復した影響もあった」とみている。
地価調査とは、知事が国土利用計画法施行令9条に基づいて基準地を選定し、不動産鑑定士による鑑定評価を基に、毎年7月1日時点における基準地1平方メートル当たりの正常な価格を判定し公表するもの。
今年は、384地点(住宅地256地点・商業地92地点・工業地22地点・宅地見込地11地点・林地3地点)で調査を実施した。
同概要によると、県内地価の動きは二極化傾向が継続。大津・南部地域の駅から徒歩圏内やJR主要駅周辺の地域を中心に上昇地点が多く見られる一方で、人口減少が続く地域やバス圏などの利便性の低い地域を中心に下落地点が見られる。今後この傾向は継続する見込みで、二極間の差は開いていくとみられる。
用途別の平均変動率を見ると、住宅地はマイナス0・4%で15年連続マイナスとなったが下落幅は前年(マイナス0・9%)より縮小した。商業地はプラス0・6%で前年の横ばいから4年ぶりにプラスとなった。工業地はプラス2・6%で3年連続上昇、前年(プラス1・9%)より上昇幅が拡大した。また、宅地見込地もプラス0・9%となり2年連続上昇、こちらも前年(プラス0・5%)より上昇少幅が拡大した。林地はマイナス4・2%で28年連続の下落、下落幅は前年(マイナス4・2%)と同じとなった(表参照)。
市町別の全用途平均変動率は、大津市がプラス0・8%(前年プラス0・2%)、草津市がプラス2・2%(前年プラス1・6%)、守山市がプラス2・3%(同プラス1・4%)、栗東市がプラス1・5%(同プラス1・2%)、野洲市がプラス1・6%(同プラス0・9%)と5市が上昇を継続、上昇幅も拡大した。大津・南部地域以外では、近江八幡市が0・3%(同0・0%)で横ばいからプラスに転じ、多賀町がプラス0・3%(同マイナス0・2%)とマイナスからプラスに転じた他、湖南市、竜王町、甲良町がマイナスから横ばいとなり、その他の市町ではマイナスの変動率となった。
県内の住宅地ではJR瀬田駅の徒歩圏で住宅環境が優れた大津市一里山3が20年連続、商業地では草津市大路1が4年連続の最高価格地点となっている。
また、今年上昇幅が大きかったのは、住宅地では守山市今宿2(今年プラス4・7%)、商業地では栗東市綣3(今年プラス4・3%)となった。
なお、東近江市の平均変動率は、住宅地がマイナス1・3%、商業地はマイナス0・5%で、ともに前年より下落幅は縮小したが下落を継続した。また県では、来年東近江市内でコストコがオープンすることに関連し「利用者や従業員の需要による地価へのプラス評価や交通渋滞発生へのマイナス評価など、来年以降の地価評価への正負の影響に注視する必要がある」としている。







