滋賀大とサカイ引越センターが共同研究成果発表
【全県】 滋賀大学(本部・彦根市馬場1)と引越業大手のサカイ引越センター(大阪府堺市)がこのほど「引越事業から得られる地理情報による地域課題抽出に関する共同研究」の成果を発表した。
同大と同社は今年3月、同社が有する引越に関する多様なデータと同大のデータサイエンスの知見を地方創生、経済再生に活用することを目的に包括的連携協定を締結。4月以降、どのような活用が可能なのかの議論を進めてきた中の一端として、引越情報に含まれる郵便番号情報(個人情報は含まず)をもとにした県への移住者流入地域の大小を可視化することで地域特性の把握につなげる共同研究に取り組んできた。
同大によると、データを可視化したことで「時系列による人流の変化や、地域を絞っていくことでこれまでの引越情報からは見えなかった人の流れが見えるようになった」とし、引越情報に駅など公共設備や行政区域などの情報を組み合わせて総合的に見える化することで「居住地区の特徴が把握できるようになった」と考察している。また、公のオープンデータと組み合わせることで、洪水浸水想定区域からみた転入者の状況や過疎地域と人口増減予測から見た転出者の状況などなども分かりやすく可視化することが可能となった。
さらに今後の研究の可能性として「引越データを組み合わせた価値創造や新事業創出に加え、個人情報を保護した上で新たに空き家情報移住情報などを有する地元事業者との異業種交流を結び付け、政策分析などにも活用が期待できる」としている。
このほど同共同研究に関わった両者の代表者らが県庁で記者会見を開いた。同社執行役員の笠原悟志氏は「引越は経済が動くきっかけになる。ビッグデータを活用した研究が滋賀県から始まり、全国に広まっていければ」と期待を語り、同大データサイエンス・AIイノベーション研究センターの安田豊エグゼクティブ・アドバイザーは「これで共同研究が終わるのではなく、将来に向けた取り組みを引き続きやっていく」と展望を語った。







