市民団体が県へ署名提出
【全県】 養護学校に通う児童生徒の保護者らで構成し、養護学校教育環境の改善に向けて取り組んでいる市民らの団体「滋賀の障害児教育をよくする会(スマイルの会)」がこのほど、養護学校の新設や養護学校教員の増員などを求める署名1万8371筆を三日月大造知事と福永忠克県県教育長に提出した。
同団体では「すべての子どもたちの笑顔が輝く学校を~子どもたちの豊かな発達を保障するために、特別支援教育の充実を求める署名要請~」とする活動を2010年から毎年継続している。
15回目となった今年度は「養護学校に通う子どもは20年間でほぼ2倍になっているのに新しい学校は作られていない」点や養護学校の大規模化により「子ども一人あたりの教員比率が年々悪化」している点、「県の特別支援学校に通う子ども一人あたりの教育予算は全国最低水準」である点などを指摘した上で、▽大規模化が著しい大津湖南地域に新し学校を作ること▽教員を大幅に増員すること▽老朽化した校舎・設備を改修すること▽スクールバスを増便すること▽保護者の送迎に頼らなくても毎日通学できるようにすること▽寄宿舎を希望する子ども全員が利用可能にすること▽入院している子どもにも教育機会の均等を保障すること▽教育予算を増加させること▽障害のある子どもたちが無理なく安心して通える教育環境を整えること――とする9項目への対応を求める署名を募り、1万8371筆が集まった。これまでの書名累計は38万筆以上になる。
同団体からの書名を直接受け取った県教育委員会事務局特別支援教育課は「重く受け止め、教育長や知事に伝える」と述べた。
一方、県では現在開会中の今年度県議会2月定例会に来年度予算の一部として、大規模化する野洲と草津の特別支援学校から知肢併置の学校を分離新設することと大津北高校の校舎増築を上程している。定例記者会見で福永教育長は「長年要望頂いていたことに対して一歩を踏み出せたのではないか。できるだけスピード感を持って臨んでいきたい」と述べた。
署名提出後、記者会見を開いた同会の伊藤久志会長は、「新設という方向に向いたのは一歩前進」としつつ、「大規模化しているのは野洲と草津だけではない。一校新設してもすぐに定員に達してしまう」と懸念を示し、「保護者と県の想定にはまだ差異がある。引き続き要請活動を継続していく」としている。
定例記者会見で同署名に関して三日月知事は「現場の課題は共有してどのように克服するのかを考えていく」とし、「まずは北大津高校の増築と新たな分離新設で一定対応できるのではないかと踏んでいるが、それぞれの学校、地域の課題については常に考えていきたい」と応えた。







