共産党県議団 「政活費2重請求疑惑」で刑事告発
【全県】 既報の通り、大津地検は6日、詐欺の疑いで大野和三郎県議(68)=自民、無所属会派=の議員控え室を家宅捜索した。同氏の自宅や事務所も家宅捜索されたと見られている。その後、自民党県議団幹部も大津地検から事情聴取を受けた模様だ。そこで県庁に衝撃が走った大野県議家宅捜索の真相に迫ってみた。(石川政実)
今後の鍵握る地元印刷会社
大野氏の政務活動費(政活費)について、共産党県議団は2022年10月に大野氏への公開質問状(同氏から回答なし)、同11月は県監査委員に住民監査請求(監査委員が監査対象期限を越えているとの理由だけで請求却下)、同12月には大津地検へ大野氏を刑事告発するなど、矢継ぎ早に追及した。
そこで今回の家宅捜索の原点ともいえる同党県議団の公開質問状や住民監査請求の内容を振り返ってみよう。
自民党県議団の会派ルールでは、県政報告(個人広報紙)の発行経費を、県議団と県議個人が政活費から折半で支出することができる。
この会派ルールを使って、大野氏が17年度から20年度にかけて発行した県政報告(第15号から30号)すべてにかかる印刷代と折込み代は、表の通り、県議団と大野氏個人がほぼ半額ずつ支出したことになっている。
このうち第18号の県政報告(18年4月10日発行)は政活費からの支出(印刷会社への支払い)がたまたま17年度と18年度にまたがっていたことで、共産党県議団は「支出の内訳をついにつかめることができた」と目を輝かせた。
支出を見ると、表の太枠の通り、17年度の大野氏の政活費から印刷代として23万6322円、18年度の同氏の政活費から折込み代として27万5578円がそれぞれ支出され、合計額は51万1900万円に上る。
このうち、大野氏の県政報告サイズ(B3)の折込み単価は、県内では、ほぼ共通の1部当たり約6円であり、この6円を発行部数4万6350に掛ければ27万8100円となり、実際の大野氏負担の折込み代27万5578円(表参照)にほぼ当てはまる。つまり、折込み代は、大野氏が全額払った可能性が高いと見られるのだ。
しかし、その一方で、表の太枠の通り、第18号は県議団から51万1900円が支払われた。
同党県議団は「それなら、この中には折込み代が含まれていないはずであり、その全額が印刷代ということになる。そうなると、なぜ印刷代を折半しなかったのかが問われてくる」と指摘する。
さらに「図の通り政活費収支報告書に添付されている証拠書類は、会派負担分が金融機関の振込金受領書、大野氏の個人負担分が印刷会社からの領収書である。会派から振り込まれた金額に対し印刷会社から領収書が発行され、それが大野氏個人の証拠書類になっているのではないか。17年度~20年度計16回すべての県政報告において同様の処理がなされた(2重請求)疑惑がある」とし、同党県議団は大津地検に刑事告発した。
今後、地元印刷会社の動向が焦点になりそうだ。










