運行と施設保有管理を官民分離 10年間で自治体負担116億円
【全県】 近江鉄道線の運営があす4月1日から、公設民営方式の上下分離に移行する。運行を近江鉄道株式会社、鉄道施設の保有・維持管理を県と沿線10市町で構成する一般社団法人近江鉄道線管理機構が担う。全国的にローカル線の再構築が本格化するなか、リーディングプロジェクトとして注目を集めそうだ。
近江鉄道線は、米原から東近江、甲賀などの県東部10市町を結ぶ約60キロの路線。同社は2016年、「単独での事業継続は困難」と県・沿線自治体に表明。これを受けて県と沿線自治体、関係団体で構成する法定協議会は2020年3月、全線存続を決議した。
合意の背景には、同線は沿線地域全体で移動手段として大きな役割を果たすほか、アンケート調査で高校生の約3割が「近江鉄道が使えなくなると通学できなくなる」と回答したことなどがあった。廃線した場合、送迎の自家用車で道路渋滞の発生が見込まれた。
鉄道事業再構築実施計画の期間は、2024年4月~34年3月末の10年間。事業経費約158億円の内訳は、国の補助金約42億円、県と沿線自治体の負担額約116億円。
今後、利用増の柱として主に▽通学定期券の購入促進、▽通勤・通学における公共交通利用の促進―などを据えて、計画終了年度にコロナ前(2019年)の利用者数約479万人の回復や初年度の第2種鉄道事業者(近江鉄道)の営業収支の均衡実現をめざす。







