県内水産関係4団体が知事に要望
【全県】 琵琶湖漁業で主要魚種のアユが今年に入ってから著しい不漁となっており、漁業者をはじめ、関連業種の経営に大きな打撃となっていることを受け、このほど、県漁業協同組合連合会(代表理事会長・佐野高典氏)、県河川漁業協同組合連合会(代表理事会長・佐野昇氏)、県淡水養殖漁業協同組合(代表理事組合長・木村泰造氏)、県水産加工業協同組合(代表理事組合長・奥村龍男氏)の県内水産関係4団体の代表者らが県庁で三日月大造知事に対し「アユ資源回復等緊急対策について」とする要望を行った。
同要望や県水産課によると、県内でアユが自然河川に産卵する場所の大半は姉川が占めているが、昨年は大雨などに起因する姉川支流の高時川の濁水によりアユが産卵できないことが見込まれたことから、県ではアユ産卵用人工河川に産卵親魚7トンの追加放流を実施した。しかし、昨年は県内の天然河川で例年より水温が2度程度高く、アユが産卵を行う自然条件が整わなかったことなどから、産卵量が平年の約2割にとどまり、その後の調査でも低い資源レベルが観測されている。
昨年12月から各漁協などでアユ漁が始まったが、やな量漁、エリ漁のいずれも不漁が続いており、今月からは沖すくい網漁も始まったが県漁連には「あまりにもかんばしくない状況」と各漁協などから報告が届いているという。
今回、要望を行った4団体は、「琵琶湖産アユの不漁は、琵琶湖の漁業者はもとより、関連業界全般に大変大きな影響が及んでいる。また、来期の鮎資源量の確保についても危機感をもっている」とし、(1)来期以降の鮎の資源を回復させるため、本年度の主産卵用人工河川への親魚放流量を昨年よりも大幅に増加してほしい。なお、その際、漁業関係者への経済的負担を求めることがないように配慮してほしい(2)アユの漁獲量と生産量の減少は、県の水産関係事業者の経営不振を招き、ひいては県独自の食産業の存続が危ぶまれることから、関係事業者などへの救済措置として、特別融資制度の創設と利子補給などの支援を併せた経済対策の実施を――の2点を三日月知事に要望した。
各団体の代表者らから「琵琶湖を“生きた琵琶湖”として次世代に引き継いでいくためにも格段の配慮を」とする話を聞いた三日月知事は「琵琶湖の状況がこれまでとは変化していることをしっかりと受け止める」と述べ、「一つ目の要望はできる限り趣旨に添うよう、また迅速に対応できるように6月県議会に向けて補正予算なども検討する。2つ目の要望も何らかの救済措置がとれるように県としても検討したい」と応じた。
要望活動後、記者団の取材に応じた県漁連の佐野代表理事会長は「今後、毎年のように不漁が続くようになると、琵琶湖のアユを待っている人からもだんだん受注が無くなっていく。何としても主要魚種のアユの漁獲はしっかりしていかなければならないと危機感を持っている。県の措置には大きく期待している」と述べた。







