県内6組合が合併 スケールメリットを生かした林業目指す
【全県】 県内8森林組合のうちの6森林組合が合併し、今月1日、県内最大の森林組合となる「滋賀県森林組合」が新たに発足した。同組合では今後、スケールメリット(規模の利点)を生かした取り組みも進めていく方針で、「全国の森林産業に関わる組織のモデルケースにもなる」と関心を集めている。
世界的な地球温暖化が問題となっている現在、森林の若返りを計画的に進めることで二酸化炭素の吸収量を増やすとともに、豊かな森林資源を次代に引き継ぐことが求められている一方、国内の森林産業の現場では、相続などにより放置された森林が増加し続けていることに反比例し、林業などで働く関係人材の確保は年々、困難になってきているという課題が顕在化している。
2019年10月、県内の森林組合では課題の解決に向けた広域合併検討会を設置、県内森林組合のあり方について協議を始めた。以降、23年2月まで9回の協議を重ね「課題解決のためには組織体制の充実が必要」と結論が出たことを受け、同年4月、滋賀南部森林組合、滋賀中央森林組合、東近江市永源寺森林組合、びわこ東部森林組合、滋賀北部森林組合、長浜市伊香森林組合の6組合が合併に向けた任意協議会を結成、同年10月からは合併推進協議会として合併の基本事項や事業経営について協議を進め、一定の同意が取りまとめられたことで今年1月、6森林組合の合併契約が調印された。
今回の合併により、組合員が所有する面積は全国最大の10万7578ヘクタールとなり、所属する組合員数は全国2位の1万9457人となった。
今後、「滋賀県森林組合」では、零細な所有規模の管内の森林で効率的に木材生産を行うため、複数の森林所有者をまとめ、一括して受託する「施業の集約化」や、最新のICT(情報通信技術)や高性能林業機械の導入による生産コストの抑制による森林所有者へ利益の還元につなげる活動などに取り組んでいく。
今月2日、大津市内で滋賀森林組合設立式典が開かれ、合併した各組合の代表者らのほか、農林水産副大臣の武村展英衆議院議員、三日月大造知事、関係市町長、関係県議会議員、県関係部署職員らが出席し、新組合の始動を祝った。
来賓としてあいさつした全国森林組合連合会の肱黒直次副会長は「今回の合併は全国の森林組合の模範となるもの。持続可能な林業経営で大きく飛躍されることを強く期待している」と祝辞を述べた。
式典終了後、報道陣の取材に応じた滋賀県森林組合代表理事組合長の家森茂樹氏は「厳しい経営環境にある林業業界だが、これからは経営基盤を大きくし、森林の所有者さんが、自分の山はどうなっているかと思ったときに、あってよかったと思ってもらえるような組合を作っていきたい」と述べている。







