高校生の就職試験で不適正な質問をした企業が微増
【全県】 県教育員会はこのほど、昨年度卒業の県内高校生(特別支援学校高等部と高等養護学校の生徒含む)のうち就職試験を受験した生徒1805人を対象に実施した就職試験の面接時に不適正質問を受けたかどうかの調査結果を取りまとめて公表した。同調査によると、不適正質問件数は2022年より微減したが、不適正性質問をした企業等の数は増加した。
高等学校と特別支援学校卒業予定者の採用に関しては、行政機関、関係諸団体などによる滋賀県進路保証推進協議会が組織され、公正な採用選考が行われるよう企業などに働きかけている。
県と企業側が一緒に改善へ取り組むことが重要
本人の適性や能力のみを基準とした公正な採用選考に
同調査結果によると、23年度の採用試験で生徒が受験した781社のうち、不適正質問をした企業などの数は31社で全体の4・0%となり、22年度(25社、3・4%)よりも増加した。
また、不適正質問の件数は32件で22年度よりは2件減少した。このうち家族構成や住所など本人に責任のない事柄や身元調査につながるおそれのあるものが19件、愛読書や尊敬する人物などに関する本来、自由であるべきものが13件あった(表参照)。
こういった質問は就職差別につながるおそれがあり、本人の適性と能力のみを基準とした公正な採用選考が行われる上で、全国的な課題となっている。
今年度の調査結果について、このほど定例記者会見で質問に応じた福永忠克教育長は「高校生の就職面接で住所や出生地、愛読書などを企業側が質問するのは、公正な選考という点では不適切だ。あくまで本人の能力などから採用の判断を行ってほしいので、企業の面接担当者が事前にその点を十分に理解し、そういった質問がないように取り組んでほしい」と述べ、「これは県と企業側が一緒になって取り組んでいかなければならない課題だ。県内の採用の場からこういった問題が無くなるように目指していきたい」と語った。
県教委では、各学校に対し、「生徒が不適正な質問を見極められる力をつけ、面接で同様の質問を受けた場合には、生徒が返答を控えるなど、適切な対応がとれるように指導していく」とし、さらに県や滋賀労働局とも連名で、「差別のない公正な採用選考の実施に向け、企業などに要請していく」としている。
また、企業などに対しては冊子「採用にあたって」を配布し、基本的人権を尊重した公正な採用選考を求めており、「今後も、面接選考の前に、十分な打ち合わせを実施すること、あらかじめ面接評価基準を設定することなどの指導を行っていく」とし、「不適正質問をした企業などに対しては、公共職業安定所・同協議会などが訪問し、改善に向けた啓発・指導をしていく」としている。







