参院選 嘉田氏で野党結集のウルトラCも
【全県】 27日に投開票された第50回衆院選は、自民への裏金の逆風が吹き荒れ、自公が過半数を割って大敗した。一方、県内の小選挙区では、2012年から全選挙区で議席を独占してきた自民が2区と3区を死守したものの、1区は維新に奪われた。片や、立憲は県内唯一の候補を2区に擁立したが及ばず、旧民主の勢力は壊滅した。今後の湖国政界の行方を記者座談会で展望した。(高山周治、羽原仁志、古澤和也)
――県内でも野党は自民を追い詰めたか。
A 「政治とカネ」の逆風は大きかった。ある自民県議は中盤戦で、「多くの支援者から、『自民がこのままなら応援をやめる』と言われた。しかし、陣営は『悪夢の民主党政権』を連呼すれば大丈夫と楽観ムード」と嘆いていた。
B 野党側は、旧教育の維新への合流方針がぎりぎりまで定まらなかったため、立憲、国民、連合の対応が後手に回ったが、1区では維新しか受け皿はなく結果的にまとまった。しかし、立憲と連合が唯一の候補を立てた2区では維新候補と食い合いになった。
――各選挙区の当選者の動向は。
B 滋賀1区は維新斎藤アレックス氏と自民大岡敏孝氏(比例当選)が大接戦だった。斎藤氏は維新カラーを薄めて、立憲や国民、連合などの票を取り込み、当選を決めた。
C しかし、斎藤氏は今後いばらの道だよ。公示直前、教育から維新に合流した際、維新の県議は「党本部と県連の意思疎通がうまくいっておらず、教育無償化からの候補に対しては消極的に応援するしかない」と、困惑気味だった。
A 滋賀2区の自民上野賢一郎氏は新区でも得票を伸ばしたが、序盤は危なかった。閣僚級の応援弁士が来るのに、「出席者よりもSPの方が多い」と揶揄されるほどスカスカの会場もあった。テコ入れのため石破首相が県内で唯一入り、陣営の空気はようやく引き締まった。
B また、選挙中は、上野陣営で選対本部長を務めていた県議が政務活動費約580万円をだましとったとして詐欺罪で在宅起訴されたことにより、選対本部長がしれっと交代するトラブルがあった。県議個人の問題とはいえ、任命責任を問う声もあった。
C 滋賀3区では、自民の武村展英氏に対して、野党側は3候補が競合したため、漁夫の利を得た。
――衆院選の結果を踏まえて、来夏の参院選の展望は。
B 現職で任期満了を迎える嘉田由紀子氏は2019年の参院選で野党が結集する「大きな塊(かたまり)」で国会へ送られたが、維新に合流してしまい、野党はバラバラになってしまった。かつての支援者には反発が強い。
C とはいえ、来夏の参院選は自民候補の宮本和宏氏とどう戦うかが問われる。野党が候補者を乱立させては、自民を利する。
A いずれにせよ、1対1の構図に持ち込まないと野党勝利は難しい。嘉田氏の擁立に野党が恩讐を越えて結集できるかどうか、中央政界の再編を踏まえて、県内の野党間の動向が注目されるよ。
(連載終わり)







