天主台と同程度の大きさの礎石列
【東近江、近江八幡】 織田信長が天下統一の象徴として築城したものの、わずか3年で焼失したため「幻の城」とされる安土城(近江八幡市、東近江市)の実像を解明するため、県が2023年度から20年計画で発掘調査を進めている「令和の大調査」で、天主台直下東側で隣接する「本丸取付台」から柱を支える礎石が見つかり、建物の規模が明らかになったと、県が17日発表した。
安土城跡「令和の大調査」
天主直下の建物規模が明らかに
礎石の大きさは、安土城跡では最大級のクラスで、天主台と同程度の縦横120センチ~100センチ。このことから重要な建物があった可能性があり、今後の調査の進展が期待される。
今年度の発掘調査は、天主台東面・北東面と本丸取付台中央部の計456平方メートルで行われた。本丸取付台から検出された礎石の並びは、柱間寸法で6尺5寸(約197センチ)を基準とした間隔で東西約5列、南北約8列で並んでいた。これらから建物跡の規模は、東西約7・5メートル、南北約15メートルと推測される。
また、南端の礎石列の外側では、東西方向の石列が見つかった。県は周辺状況からみて、これらの石列を建物の南端を区画するためのもの、もしくは石列と合わせて土塀の基礎とみており、敷地は東西約9・5メートル、南北約17・5メートルと推測している。
ちなみに昨年度の調査では、信長から天下統一を引き継いだ秀吉が、自身の政権確立をアピールするため、天下人の城であった安土城を意図的に壊す「破城(はじょう)」を行ったとされる痕跡が見つかっている。
山岸常人京都大学名誉教授(建築専門)の話「天主台に近接し、天主の礎石配置とほぼ方位がそろうので、重要な役割の建物と考えられる」。
なお、一般向けの発掘調査現場公開は22日の午前10時~午後3時に行われる。公開時間内に現場に入場できる。公開のみで説明はない。1人15分程度。参加無料だが、入山の際、大手口で入山料(大人700円、小中高校生200円)が必要。申し込み不要。受け付けは、本丸取付台で行っている。(高山周治)








