ともにいきる「健康しが」で次のステップへ
万博、国スポ・障スポ開催迫る
芽をぐっと伸ばすことができる1年に
【全県】 今年は大阪・関西万博や「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」の開催など、滋賀県にとって大きなイベントが続く。一方、県には日々の安全な暮らしへの新しい対策も求められている。そこで三日月大造知事に今年の県政について話を聞いた。(羽原仁志)
自然と「健康しが」への思い
――2024年はどんな1年でしたか。
三日月 昨年は元日に能登震災があり、夏には伊吹山の土砂災害もあった。琵琶湖では水位の低下やアユ、エビの不漁もあり、自然や琵琶湖、命にいろんなことを感じた1年だった。
そこから「生き延びるために自分で自分の命を守れる備えを改めてみんなでやろう」と「そして当然、お互い支え合おう」というメッセージを強く発している。
――滋賀県の“今”はどんな姿ですか。
三日月 お陰様で恵まれた地の利があり、まんなかに琵琶湖があり、交通の要衝で、産業もたくさんあって、そういう意味で豊かな滋賀県だが、人口減少局面になり、人、物や地域が老いていき、さらには生まれてくる子どもの数も減って、そういう中で次の目標をみんなで探してきた。
「健康しが」という、私たち人間が心も体も健やかで、自分らしく、そして人と人とが関わりあい、社会、経済が健康であり、その土台である自然が持続可能で、健康であることをみんなで追求しませんかと投げかけ、知事として10年が経った。前を向いて話ができる環境も作れてきた。
その中でも、子どものために子どもとともにつくる県政「子ども・子ども・子ども」をもっと進めていこうという流れができてきていることは、とても心強く思う。
大阪・関西万博の効果
――4月には大阪・関西万博が開幕します。
三日月 55年ぶりに関西で開催される万博。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。次の未来の平和な日本や世界、地球を作っていく上において、とても大事なイベントだ。
とりわけ滋賀県は、会場である大阪湾と水のつながりがある。積極的に関わって、楽しんで、学んで、何かがこれからにつながるイベントになれば。
――どんな万博効果があると考えますか。
三日月 おそらくこの万博はポストSDGsの議論が始まるステージになるのではないだろうか。20世紀から21世紀の初頭にかけて前提にしていた物差しが変わる。そのときに滋賀県の「健康しが」、言葉を言い換えるとウェルビーイングという物差しなどがおそらく主流になってくる。
自然と共に、琵琶湖と共に“ミャクミャク”と発展してきた滋賀県の生き様は、その議論のモデルとして紹介していける。
国スポ・障スポのレガシーへ
――今年は県での国スポ・障スポも開催されます。
三日月 いよいよだ。僕のこの10年、国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会の準備のために皆さんといそしんできた道程だったと言っても過言ではない。スポーツする人も、みる人も、支える人も、みんなが楽しいな、いいな、がんばろうと思えるような、大会、時間と空間になるように準備したい。
同時に「ともにいきる『健康しが』」を掲げている滋賀県で開催する大会なので、何かのスポーツが根付くとか、まちが元気になるとか、自分の生活習慣が変わったとか、新たな趣味ができたとか、そういうことにつながったらいいなと思う。
――昨年は佐賀県で開催された国スポ・障スポを視察されましたね。
三日月 佐賀大会では「すべての人にスポーツのチカラを」というメッセージを打ち出されていて、強く共感した。スポーツの感動を滋賀の大会でも引き継いでいきたい。県民が参加選手たちと一緒に感動を共有する、心が揺さぶられる、動かされる、そういう時間にしたい。
2025年の「健康しが」
――今年の抱負を教えてください。
三日月 十干十二支でいうと今年は乙巳(いっし)。この年は、どんな抵抗があっても、それに屈せずに、かつ弾力的に柔軟に、いろんな因習にけりをつけて決然と生きていけば、その後に出だした芽が伸びていけるという教えを言う人がいる。
そういう意味で言うと、万博、国スポ・障スポというビッグイベントに取り組みつつ、これまでやってきたことも踏まえて、せっかく出てきた芽をぐっと伸ばすことができる1年にしなければならない。
――「ともにいきる『健康しが』」はどう展開していきますか。
三日月 皆さんと一緒に暮らせることに感謝して、そのことを味わいながら一緒に生きていける、生老病死に体感、共感を持って寄り添えるような知事でありたい。
滋賀県で一つステップが上がったり、何かおこすきっかけがあったり、そういうことにつながる2025年にしたいですね。









