東近江の若手農業者・徳田淳さん
【東近江】 東近江市川合町で、若手農業者の徳田淳さん(33)が県内唯一のバナナ栽培に取り組んでいる。食卓でもなじみ深い果物であるバナナだが、熱帯・亜熱帯などの温暖な地で栽培されることが多いため、国内で消費されるバナナはおよそ99・9%が輸入品。栽培技術の向上により少しずつ国内でのバナナづくりに挑戦する人も増えているという今、県初の試みに挑む徳田さんに話を聞いた。(矢尻佳澄)
温度管理に悪戦苦闘しながら栽培
県産バナナの安定栽培目指す
徳田さんがバナナ栽培に着手し始めたのは2021年から。「皆が食べているけどつくっている人がいないな」と思い、メインで取り組んでいるイチゴ生産の傍ら栽培法を調べた。岐阜県や香川県、愛知県のバナナ農家を4軒ほど訪ねて好感触を抱き、試験栽培を開始。「いったん植えるとバナナは生命力がすごく強い。国内であれば農薬がいらないくらい」とその生命力には驚かされたという。
元々農協職員で、「自分も(農業を)やりたい」との思いから農家へ転身。国産バナナはまだ栽培技術が確立されておらず、冬場に雪が降る東近江市では何よりも温度管理の難しさに悩まされているが、生育のトライ&エラーにも粘り強く取り組む。
「この、バナナを栽培している空間が面白い。ハウスに足を踏み入れて、これほどわさわさと大きく葉が茂っている植物はない。まだバナナ栽培は珍しいから話題にもなる」と魅力を話す徳田さん。
現在は約100平方メートルのハウスで烏龍種、カリフォルニアゴールドなど4品種を手がけ、順調にいけば今年6・7月頃に500キログラム以上の収穫を見込む。
徳田さんは「まず枯らさないよう、無事に冬を乗り越えたい。売り先を確保するためにも栽培面積を広げて、いずれバナナもメインとして取り組みたい」と展望を語る。
試行錯誤を繰り返しながら、県産バナナの安定栽培へ。徳田さんの取り組みは、とくだ農園のInstagram(@tokudanooooen)で見ることができる。










