【東近江】 東近江市愛東外町、曹源寺所有の「絹本着色鯉魚図(けんぽんちゃくしょくりぎょず) 葛蛇玉(かつじゃぎょく)図」と同市百済寺町、百済寺所有の「絹本着色不動明王像(けんぽんちゃくしょくふどうみょうおうぞう)」などの7件が18日、新たに県指定有形文化財に指定された。今回の指定で、県指定等文化財は533件。
曹源寺の「絹本着色鯉魚図」は、江戸時代中期の大坂画壇における代表的な絵師、葛蛇玉(1735~1780)の数少ない現存作例の中で代表作の一つ。
三幅対の掛け軸には季節ごとの異なる鯉の姿がみえ、右幅(春)は量感のある水流と鮮やかな桜花の色の対比、中幅(冬)には雪の降り積む氷を割って跳ね上がる鯉の迫力、左幅(夏)はカラフルな簗から漏れる水の勢いなどが描かれている。
「近年再評価されている大坂画壇さらには国文学の研究に大いに寄与するものとして近世絵画史上重要な作品である」としている。
百済寺の「絹本着色不動明王図」は鎌倉時代の作。異形の不動明王で、一般に「黄不動」と呼ばれる。
百済寺の黄不動像は、円珍が描かせた原本(国宝、三井寺)に忠実に描かれ、身体の色を黄白色で彩色し、輪郭線に赤系統の色を用いるだけでなく、原本と同様、虚空上に立つ姿を描き、黄不動の異形性を際立たたせ、「鎌倉時代にさかのぼる古例かつ優品であり、本県の絵画史上高く評価すべき作例である」としている。
このほかの指定は、▽兵主神社本殿(野洲市、兵主神社)、▽木造薬師如来坐像(野洲市、宗泉寺)、▽金銅孔雀文磬(もんけい)(大津市、園城寺)、▽大方広仏華厳経巻第二十(長浜市、布施美術館)、▽大般若 波羅蜜多経 巻 第二百二十八(長浜市、布施美術館)。








