【東近江】 旧神崎郡で最も古い歴史をもつ乎加神社(おか・じんじゃ)=東近江市神郷町=で先月31日、色鮮やかな「三十六歌仙図」が奉納された。
制作したのは、万葉歌人をテーマに活動する大津市の日本画家、鈴木靖将さん(81)。縁があって制作の依頼を受けた。
三十六歌仙図とは、平安時代に選ばれた和歌の名手36人を描いたもので、万葉歌人から柿本人麻呂、山部赤人、大伴家持の3人、平安前期の「古今和歌集」などから紀貫之、在原業平、小野小町など33人が選ばれている。
同神社には、約350年前に描かれたとされる三十六歌仙図があったが、長年の劣化でほとんど消えてしまっていた。
鈴木さんは、制作の依頼を受けて新たに資料を読み込み、「詠み手は平安貴族だが、現代人にも身近に感じられる人間性が見えて興味深かった」と創造力を膨らませた。
三十六歌仙図が描かれた杉の板は、縦70センチ、横165センチで、1枚につき6人の歌人が、鈴木さんならではの親しみのある筆致で描かれている。和歌に詳しくない人でも楽しめるように、現代語訳も添えた。
奉納を受けた岳東弘(おか・はるみつ)宮司(68)は、「大切に次の時代に伝えていきたい」と喜んでいた。三十六歌仙図は社務所に飾られ、9月の大祭で氏子に正式に披露される。







