県立大学教職員組合が署名を県に提出
【彦根】 滋賀県立大学(彦根市八坂町)教職員組合のメンバーらがこのほど県庁を訪れ、三日月大造知事と目片信悟県議会議長に対し、同大学の運営交付金拡充と高等教育無償化を求める2593筆の署名を提出した。同組合が同様の内容で署名活動を行ったのは初となる。
署名提出後、同組合員らが県庁で記者会見を開き、改めて県の大学運営体制の是正を訴えた。
同組合によると、大学運営において学生数に応じて標準的な水準で必要とされる運営費のうち、大学設置者の一般財源充当額を評価する際の目安となる基準財政需要額を全国100校の公立大学で比較すると、82校が基準財政需要額の90%以上の運営費交付金を設置者から交付されている一方、滋賀県立大学は設置者である県から70%~80%程度しか交付されておらず、全国でも予算措置が比較的乏しい18校のうちの一つとなっている。
また、近隣府県の公立大学入学金は、京都府立大学が16万9200円、奈良県立大学17万6000円であるのに対し、滋賀県立大学の入学金は、県内出身者であっても28万2000円と比較的高額で、県外出身者となると42万3000円と、私立大学並みの金額となっている。さらに滋賀県立大学と入学費が同額の大阪公立大学や兵庫県立大学では、国の修学支援制度に加えて、各設置府県内からの入学者に対して独自の授業料無償化制度を導入しているが、滋賀県ではその措制度はとられていない現状にある。
同組合では、県立大学の教育機関のとしての環境充実目的に、昨年11月~今年5月にかけて学生や保護者、卒業生などを対象に(1)教育研究にふさわしい環境を整備するため、全国的最下位レベルとなっている運営費交付金を全国平均並みに引き上げること。(2)入学料を減額するとともに、高等教育の無償化を実現するための財源を措置すること。(3)県立大学独自の授業料減免制度を拡充することの3点を要請項目とする署名活動を実施した。
同組合では、「今年、開学から30周年を迎えたが、工学部などでは開学当初に導入された設備を今も使用している研究室もある。県では2028年春に県立高専の開校を進めているが、高専で最新の設備で学んだ学生がさらに学びを深めようと進学する際、機器や設備が老朽化した県立大学を進学先に選ばないのではないか。そうなれば優秀な人材が県外に流出してしまうことになりかねない」と懸念を示す。また、「長期的には高等教育の無償化を目指してほしいが、まずは県内在住者の進学先として選ばれるような措置を講じてほしい」としている。







