滋賀県レッドデータブック2025年版発行
【県】 県はこのほど、県内で絶滅が危惧される生きものの生態などをまとめた書籍「滋賀県で大切にすべき野生生物―滋賀県レッドデータブック2025年版―」(滋賀県生きもの総合調査委員会編、サンライズ出版発行)を発刊した。
同書は、県内に生息・生育する野生動植物が直面する状況を的確に把握するため、県が1997年から継続して取り組んでいる「生きもの総合調査」の結果をおおむね5年ごとにとりまとめ、公表しているもの。
今回、選定されたのは全1575種。これは前回2020年版と比べると60種増加した。また、20年前の2005年版からは356種増加している。
2025年版の主な掲載選定結果は次の通り。カッコ内は前回2020年版の数値、また、【生物名称】の表記は前回からカテゴリーの変更があった種。
▽絶滅危惧種=県内において絶滅の危機に瀕している【チュウヒ】、【ミナミメダカ】、【ムサシモ】など213種(前回191種)。▽絶滅危機増大種=県内において絶滅の危機が増大している【カンムリカイツブリ】、【イサザ】など193種(同173種)。▽希少種=県内において存続基盤がぜい弱なカヤネズミ、【コサギ】、【ニホンマムシ】など459種(同502種)。▽要注目種=県内において評価するだけの情報が不足しているため注目することが必要な【ツキノワグマ】、【アオダイショウ】、ハッチョウトンボ、フサモなど371種(同315種)。▽分布上重要種=県内において分布上重要なオオセンチコガネ、ザゼンソウなど201種(同200種)。▽その他重要種=全国および近隣府県の状況から県内において注意が必要なヒメアカネ、【コウホネ】など120種(同117種)。▽絶滅種=県内においておおむね50年間、野生での確認がなく、絶滅したと判断される【マダラシマゲンゴロウ】、【カワムラナベブタムシ】など18種(同17種)。
同書では、掲載種のそれぞれについて形態・生態、分布、減少要因・保護上の留意事項などを個別に記載している。
また、前回2020年版と比べると大半の項目で掲載種の数が増加、要注目種だったニホンマムシが希少種へ移行されたり、全国的な増加が話題となり、県内でも個体数の再確認が進められているツキノワグマが要注目種として加えられていたりなど、近年の環境変遷や現状の一端を知ることができる。
定例記者会見で同書について質問を受けた三日月大造知事は「多様で複雑な生物層を有す県内の状況を知ることは、日本列島や地球環境においても非常に重要な示唆を持ちうる。多くの関係者や県民と一緒に生きものの調査を展開していくことがとても重要だ。今回のレッドデータブックを基に、今後どのような対策を取っていけばいいのかも合わせて考えていきたい」と述べている。
同書は定価4400円(税込)。県内の主な書店やインターネット書店で販売中。







