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津々浦々から人魚のまち集合
滋賀報知新聞(ニュース)平成12年10月26日(木)第12440号
(湖東・蒲生町)
人魚伝説のまちが全国各地から集まる初の「人魚サミット」(蒲生町商工会などの主催)が三日、蒲生町あかね文化センターで開催される。人魚伝説を生かしたまちが文化、産業面で交流することで、今後も連携しながらまちづくりを進める。入場無料で、参加申し込みは当日に受け付け。
人魚にまつわる伝説は、童話「赤いろうそく」のモデルになった新潟県大潟町、「八百比丘尼(はっぴゃくびくに)」の小浜市、日野町小野の人魚塚など津々浦々に散らばるが、実は日本最古の記録は蒲生町であることは以外と知られていない。
同町の人魚出現記録は、今から約千三百八十年前にさかのぼる。日本書紀の推古二十七年(六一九年)夏四月条に「蒲生河に物有り。その形人の如し」と、今の佐久良川小姓が淵付近(同町寺村)に現われたと記されている。
地元では昔から、やんちゃな子どもたちに対して「小姓が淵のそばで遊ぶと、人魚にさらわれる」と、深みにはまると助からない小姓が淵に近寄らないよう、なかば戒めの意味で言い伝えられてきたという。
これに由来する寺村に残る話によると、昔々、村にあった願成寺(同町川合)末庵の尼僧に仕える小姓がいた。小姓の素性が分からないことを不思議に思った寺武士は、ある日こっそり後をつけ、佐久良川に姿を消すのを見てびっくり。驚いた武士は村人とともに投網で捕えてミイラにしてしまい、豪商に手渡してしまったという。この後、故郷に帰りたいと人魚がしきりに泣くため、願成寺で手厚く供養されるようになった。
この伝説に注目したのは、同町商工会事務局長の久野速雄さん。まちおこし資源を掘り起こそうと、インターネットで人魚関係の情報を調べてみると、全国各地で地域振興に結び付けている事例や、同町の人魚記録が「元祖」であることを知って驚いた。さっそく同町役場へサミットについて打診してみると、「ぜひとも協力したい」と、開催の運びへと滑り出した。
サミットでは、日本古代史に詳しい胡口靖夫氏(神奈川県立相模台工業高校教諭)が、「歴史資料から人魚伝説を考える」をテーマに基調講演を行なう。
続くパネルディスカッションでは、コーディネーターの胡口氏を中心に、パネリストに青木俊秀氏(新潟県大潟町文化財調査審議会委員長)、西尾清順氏(小浜市商工観光課長補佐)、岩崎哲也氏(橋本市学文路苅萱堂保存会長)、増田與三次氏(日野町小野氏子総代)、松尾徹裕氏(願成寺副住職)、佐野允彦氏(朝日新聞社彦根支局長)が意見を交換する。






