竜王で「認知症シンポジウム」
◇東近江・竜王町
地域で支える輪の広がりを目指して「竜王町認知症シンポジウム」(竜王町地域包括支援センター主催)が二十一日、同町公民館中ホールで開かれた。
導入部分として、同町の認知症キャラバンメイトが、実話をもとにした寸劇を披露。「認知症の人が困っていたら、素通りするのではなく声を掛けるだけでも認知症サポーターの大切な役割。正しい理解が行動を起こす第一歩だ」と説き、参加者約九十人にサポーターの証であるオレンジリングを手渡した。
続いて、共生舎なんてんの溝口弘代表取締役がコーディネーターを務め、町内三施設の代表者が介護現場の今を報告。
認知症対応型デイサービスを展開している特定非営利活動法人いっぷくの岡山かよ子理事長は「今までの生活歴や昔とった杵柄を生かし、(利用者の)できることを大切にしている」と語り、失うものより残ったものに目を向け寄り添う。
住み慣れた地域で暮らし続けられる環境づくりを進めるグループホーム希望の家・綾戸の坂口直司施設長は、地元住民との交流の様子を紹介しながら「地域の支えなしに生活は成り立たない。いつでも誰かが駆け付けてくれる安心感を利用者は求めている」と強調し、いたわりの気持ちを育む「ありがとう」の一言の重みを伝えた。
大規模施設内に設けられたグループホームについて、特別養護老人ホーム万葉の里の大宮尚美副施設長は「利用者同士のけんかが絶えない現実もあるが、触れ合い・支え合い・かかわり合い・認め合いの四つの愛を理念に掲げ、一人の空間も大切にし、その人らしさを演出していきたい」と語った。
参加者からは「身近にたくさんいる認知症の人に、どういう声の掛け方がいいのか、シンポジウムを通してちょっと分かった気がした」との声があがり、溝口さんは「認知症は病気であることを理解し、わが身の問題として見守る気持ちだけでも持ってほしい。一日でも長く、一人でも多く在宅で暮らし続けられる地域を作ることが大事だと思う」と締めくくった。






