政権交代を問う ’09総選挙<2>
【滋賀2区 (彦根市、長浜市、米原市、東近江市2区、愛知郡、犬上郡、東浅井郡、伊香郡)】
麻生首相と与党は十三日、「二十一日にも衆院を解散し、衆院選を八月三十日に実施する」ことで合意した。県内でも一、二を争う激戦区の滋賀2区は、民主党現職の田島一成、自民党現職の藤井勇治(比例復活)、幸福実現党新人の池田信隆の三つ巴の公算が大だ。まずは、「逆風」に立ち向かう藤井を追った。(文中敬称略) 【石川政実】
●炎と化した女の情念
保守系無所属の小西理の落選が確定した平成十七年九月十一日深夜、燃え盛る炎をぼう然と見つめる女がいた。小西の女性組織「湧水会」の幹部女性(彦根市)が「後援会名簿だけは、だれにも渡さない」と自らの手で名簿(湧水会)を処分したのだ。それは一途に小西哲(故人)、理兄弟を愛した女たちの怨念の炎でもあった。
前回の衆院選では、郵政民営化法案に反対した自民の小西に、同党本部は、古賀誠・選対委員長の秘書、藤井を公認し、刺客として送り込んだ。これに反発し、小西を支持する五人の県議を始め、百五人が集団離党した。藤井は当選後、県議らの復党に奔走する。
表のように前回の藤井と小西の票を合わせれば、田島を上回るだけに、藤井は保守一本化に心血を注いだ。その戦略の一つが地元への利益誘導だ。同時に後援会づくりに注力し、会員は現在、約三万人にのぼるという。
村西俊雄・愛荘町長は「国土交通省に顔が利く藤井さんがいたからこそ湖東三山スマートIC(インターチェンジ)が決まった。しかも総事業費十九億円のうち、地元負担はゼロですよ」と絶賛する。
国交省は六月三十日、同町の名神高速道路秦荘パーキングエリアに計画されている湖東三山スマートICを正式に決定し、建設する滋賀県に連結許可を出したのだ。
●長浜に異変あり
しかし、お膝元では難題が持ち上がっている。頼りにする川島信也・長浜市長は本紙取材に「来年の市長選をにらみ、僕の後援会が藤井さん、田島さんのどちらも応援するなと言うんだ」と頭を抱える。
川島は、長浜市議会の保守系市議の間で「反川島」勢力が拡大し、合併に伴い来年二月に予定の同市長選に漣藤寿・県健康福祉部長や中央官僚らの擁立の動きをけん制する。
自民県議は「いろいろあるが、地盤の長浜市、東浅井はほぼ固まった。彦根市で田島との差を五千票以内に食い止めれば、残れる。ただ幸福党には、自民の信者が多いだけに少し心配」と気をもむ。
だが、当の藤井は「僕は幸福の科学の会員ですわ。後援会幹部に熱心な信者がおられるが、幸福実現党が結成されてからは音信不通になっている」と意に介さない。








