4・3・2制で小中の壁取り払う 交流授業や教科担任制の一部前倒し
◇湖西・高島市
今春から高島市立高島小学校・中学校で、小中一貫教育校が県内で初めて実施される。文部科学省によると、平成二十年度には全国で千五百校以上の学校が取り組み、小中一貫教育は大きな流れになっている。その背景には「中一(中学一年生)ギャップ」があるという。
「中一ギャップ」とは、子どもたちが中学進学で直面する指導方法の違いによる違和感、学習面・生活面での不安をいう。小学校では学級担任が全教科を教え、生活面でも丁寧に接するが、中学校では教科担任制へと大きく変わる。
この時期はちょうど思春期にも重なり、ギャップの壁を乗り越えられずに不登校になることも。県教育委員会によると、平成二十年度の不登校の児童生徒が全体を占める割合は、小学校では〇・四八%(四百十二人)だったのが、中学校では三・〇五%(千二百二十八人)にはね上がる。
このほか、小中学校教諭の意識にも壁があった。小学校教諭は「大事に育てた子どもらを中学ではきちんと受け止めてもらえていない」と不満を感じ、一方の中学校教諭は「小学校で学習ルールをしっかり身につけられていない」と隔たりがあった。
これが、平成十九年~二十一年の研究で高島小学校・中学校で教員交流が行われた結果、「お互いに不足している部分に気づき、課題が共有できた」(高島市教委)という。
この四月から同校で導入される小中一貫教育校は、従来の六・三制の学制を四・三・二制(一年生~九年生)に改めることで、小・中学校間の接続を滑らかにして、継続的な指導で「中一ギャップ」を解消するとともに、学力向上を図る。
具体的には、とくに子どもらが精神的に不安定な五年生~七年生を重視し、六年生では、教科担任制を可能な限り前倒しして実施し、七年生(中学一年)に備える。
さらに、小中学校教員の兼務による交流授業を行う。職員室も四・三・二制に沿って三つに分けて、職員会議は全体で行い課題を共有する。
なお、高島小学校・中学校のほかの市内の中学校区でも、平成二十二年度から小中一貫教育実践校として小中連携を進め、学校行事の特別活動や道徳、生徒指導指導方針などで交流を深めることにしている。








