早期発見があなたの歯を救う 東近江市の健康推進員と歯科医師会
◇東近江・湖東
歯は臓器(消化器)の一つである―。80歳で20本の歯を残そうと、十五年施行の健康増進法の推進計画「健康日本21」に、8020運動の展開が位置付けられている。歯を残し何でもおいしく食べることが健康増進につながるとしてのことだ。歯の抜ける原因は、むし歯と歯周病。むし歯は学校検診などで発見されやすいが、歯周病は自己管理に委ねられる。
そこで、東近江市の健康推進員協議会と歯科医師会がタイアップして、近畿初の歯周病集団健診を行い、歯の健康を呼び掛けた。
地域住民ら約五十人が参加した歯はハ☆歯ッピー講座「今なら間に合う、歯のはなし」(同市健康推進員協議会湖東支部主催)は、十七日に東近江市湖東保健センターで開かれた。
滋賀県歯科医師会湖東支部の井田亮支部長と井田歯科東診療所の野邑浩美さん、長田洋恵さんの両歯科衛生士が講師を務め、パワーポイントで歯周病に対する知識を分かりやすく解説した。
歯周病の症状は○歯茎が赤みを帯びている○歯茎が腫れる○歯磨きで血が出る○歯が長く見える○歯の間に物が挟まりやすくなった○口臭が強い○かむと歯が痛い―などで「早めの治療があなたの歯を救う」と訴えた。
まずは「時間をかけて歯を正しくしっかり磨くこと」と、井田支部長は指摘する。むし歯と同じように歯周病は、バイオフィルムを速やかに増殖する細菌によって起こる感染症だから、歯肉炎を引き起こしたり、歯石がたまるなど、ますますひどくなっていく。
歯周病になりかけの人なら、歯の面に付いた汚染物を熟練した歯科衛生士の技術で除去するなどして「進行を遅らせ、歯を健康な状態に戻すこともできる」と話す。
歯の抜ける原因は、五十歳以上になると歯周病が半数近くを占める。特に、歯の少ない人にメタボリック・シンドロームの人が多いと、厚生労働省の科学研究で報告されている。メタボが心臓や脳に直結する病気を引き起こす点を考えれば、歯周病は怖い。
痛みなどの自覚症状のないまま進行することから、原因を取り除くことが治療の原点と、予防と早期発見に力を入れる井田支部長は、全国で四例目となる集団での歯周病検査を呼び掛け、今回の実施に結び付けた。
健診は、問診票と簡単な唾液による検査で、歯茎からの出血と歯肉細胞の損傷程度を確かめ、その数値によって良好、要注意、重度が判定される。検査結果は、一週間程度で各自に知らされ、これを参考にして歯科医師に相談する仕組み。
歯科医や歯科衛生士が居なくてもできることから、井田支部長は、行政での取り組みを強く求め、歯の健康を増進するため、歯周病予防の浸透につなげたいとしている。
一方、歯は削ったり、抜いたり、抜けたりすると「もう生えてこない」と指摘する。これまでの歯科診療では、疾患の原因除去を重視してこなかった。これからは、なぜ歯が悪くなったのか、歯科医とともに原因を追求し、自分でくい止め「歯の健康感を持つ努力が必要」とも。











