竜王 独居高齢者に手作り弁当
◇東近江・竜王
「あなたを心に掛けている人が周りにたくさんいることを感じてほしい」。竜王町社会福祉協議会はこのほど、同町民生委員児童委員協議会やボランティアグループの協力を得て、一人暮らしの人を対象とした“高齢者配食事業”を展開し、温かいお弁当を届けた。
全国で増える独居高齢者や高齢者のみ世帯。竜王町でも、昨年四月時点で百三十八人の独居高齢者がいるとの統計値があり、不安や心細さを抱えながら生活している人も少なくない。
年四回実施している同事業は、一人暮らしの高齢者の心身の変化に気付くきっかけづくりとともに、周囲の人が心に掛け見守っていることを伝える一手段にもなっている。
お弁当作りは、赤十字奉仕団とグループぐらちゃんのメンバーが担当。管理栄養士・福山泰子さんの献立をもとに、フキやサワラ、菜の花など食から季節を感じてもらおうと春の装いとし、配食希望者六十二人分を手作りした。ホカホカのお弁当は、地域の見守り役である民生委員児童委員が手分けして、すぐに各家へ届けた。
ぐらちゃんメンバーで民生委員児童委員でもある山岡肇子さんは「毎回届けると、とても喜んでくれるのでうれしい。季節感また新しい味も楽しんでもらおうと工夫を凝らした手作りお弁当だけに、調理中に込めた心も伝わるのではないか」と作り届けるやりがいを語る。
いつも楽しみにしているという山添八重子さん(85)は、山岡さんからお弁当を受け取り「新鮮な地元野菜を使ったおかずを何品も入れ、健康のことも考えてくれているのがうれしくてありがたい。一人でも心強いのは、みなさんのおかげ。一品一品かみしめていただく」と、多くの人の温もりに感謝していた。
「これは愛以外の何ものではもない」。竜王町民生委員児童委員協議会の小林江里子会長は「一人で暮らしておられても、あなたの周りにはこんなにたくさんの人が心に掛けておられるという印でもあると思う」と、目には見えない人の絆を大切にする。








