大震災の影響で足踏み状態
◇全県
大津財務事務所はこのほど、一~三月期における県内経済の概況を取りまとめた。
それによれば、生産活動は持ち直していたものの、震災の影響により足下では弱含んでいる。また、雇用情勢は持ち直しの動きが見られるが、依然として厳しい状況が続いている。個人消費は一部で改善に向けた動きも見られたが、震災の影響もあり引き続き低調に推移している。このように、県内経済は、持ち直しの動きが続いていたものの、東日本大震災の影響により足踏み状態となっている。なお法人企業景気予測調査に基づく項目については、震災の影響を反映していないため、ヒアリング結果などを踏まえた判断である。
先行きについては、震災の影響による部材の調達・供給の停滞、原材料価格の動向等による下押しリスクが存在しており、雇用情勢とともに注視していく必要があるが、生産活動の回復や堅調な海外経済などを背景に持ち直していくことが期待される、としている。
個人消費は、震災の影響もあり、引き続き低調に推移している。大型小売店販売額(百貨店・スーパー)は、東日本大震災発生前までは前年を下回るものの、減少幅は縮小傾向にあった。しかし、震災に伴う消費マインドの低下などから、衣料品を中心に売上が減少し、その幅は再び拡大している。
乗用車新車登録台数についても、エコカー補助金終了による落ち込み幅が縮小しつつあったが、震災の影響による販売店への供給不足などから、前年を大幅に下回っている。
生産活動は、持ち直していたものの、震災の影響により足下では弱含んでいる。鉱工業生産指数でみると、化学や窯業・土石などを中心に持ち直していたものの、東日本大震災に伴う部材調達供給の停滞などから、足下では輸送機械などを中心に弱含んでいる。
雇用情勢は、持ち直しの動きがみられるが、依然として厳しい状況。はん用機械など輸出型の製造業のほか、医療・福祉や卸売・小売を中心に新規求人が増加したため、有効求人倍率は改善している。しかしながら、依然として水準は低く、厳しい状況にある。
住宅建設は、新設住宅着工戸数(後方三か月移動平均)でみると、貸家や分譲住宅のうちマンションなどが減少したため、全体では前年を大幅に下回っている。
公共事業は、前払金保証請負金額でみると、前年に比べて県、地方公社等で増加しているものの、国、独立行政法人、市町が減少していることから、全体では前年を下回っている。
設備投資は、法人企業景気予測調査(一~三月期調査)でみると、二十二年度(通期)は前年並みの見込みとなっている。産業別では、製造業は前年を上回っているものの、非製造業は前年を下回っている。また、規模別では大企業及び中堅企業は前年を上回っているが、中小企業は前年を下回っている。
企業の景況感は、震災の影響もあり、景況感は大幅に悪化している。法人企業景気予測調査(平成二十三年一~三月期調査)の景況判断BSIでみると、企業の景況感は、全産業でマイナス二四・七%ポイントの「下降」超となっており、その幅は五期ぶりに拡大している。東日本大震災後は、自動車関連を中心に業況が悪化しているとの声も聞かれる。
企業収益は、法人企業景気予測調査(一~三月期調査)でみると、二十二年度(通期)の経常利益は、製造業が減益見込みであるものの、非製造業は増益見込みであることから、全産業では前年並みの見込みとなっている。企業倒産は、件数、負債金額ともに前年を下回っている。






