石山寺多宝塔と西明寺三重塔
◇全県
県教育委員会は、近江の優れた仏教美術を県内外に広く紹介する新しい試みとして、建造物や仏像の修理と公開を一体的に実施する所有者に対して、県が補助する仏教美術等再生活用事業を石山寺(大津市)と西明寺(甲良町)で実施する。
所有者が自主的に修理現場などの公開活用に取り組み、それを行政が支援することで、多くの観光客に伝統技術による修理を間近に見学してもらい、ひいては観光振興、地域活性化につなげようとするもの。
修理が公開されるのは、石山寺は国宝多宝塔、西明寺は国宝三重塔で、いずれも屋根(檜皮葺)の葺き替え修理。修理の風景を間近に見学できるよう、見学用通路を一階屋根付近に設ける。石山寺は八月十三日から公開を実施しており、西明寺では十月一日かから始める。
なお、石山寺多宝塔は鎌倉時代の建久五年(一一九四年)に建立されたもので、源頼朝の寄進と伝わる。一階が方形、二階が円形で、屋根は宝形造の檜皮葺となっている。建立当初の形態を保っている多宝塔としては最古の建物で、昭和二十七年発行の四円切手の図柄に採用された。
西明寺三重塔は、鎌倉時代後期の建立とされる。純和様の塔で、各部ともよく整い全体の調和が優れ、第一級の建築と賞賛される。初重内部の中央に大日如来をまつり、四天柱、四方の壁、扉などに絵師によって丹精こめて描かれた仏画が良く残っており、長押、幣軸、天井などすみずみまで極彩色の文様で装飾されている。








