長浜、高島両市が範囲に入る
◇全県
内閣府原子力安全委員会の作業部会は二十日、これまで原発から「半径八~十キロ」を原発事故の防災対策を重点的にとる地域(EPZ)としていたのを、「半径三十キロ」(緊急時防護措置区域=UPZ)に拡大する見直し案をまとめた。従来のEPZに相当する地域が三十キロまで広がれば、長浜、高島両市の一部(地図参照)が範囲に入ることになる。県によると、美浜原発からの三十キロ圏の常住人口は一万二千六百三十七人にのぼっている。
原子力安全委員会の見直し案では、原発の半径約五キロ圏内はただちに避難する「予防防護措置区域」(PAZ)、約三十キロ圏内は避難、屋内退避の準備をする「緊急防護措置区域」(UPZ)、約五十キロ圏内は甲状腺被ばくを避けるために安定ヨウ素剤などを準備する「放射性ヨウ素対策区域」(PPZ)と三区域に分けている。
これについて嘉田由紀子知事は「従来は事故が起こらないことを前提にした形式的なものだったが、今回は三つの区域を提示するなどリアリティーがあり、高く評価できる」と絶賛した。
また「EPZ(UPZ)が十キロから、三十キロになれば、長浜市、高島市、福井県など広域の連携が必要になる。また、国の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)のデータを提供してもらえることになる」と期待を込めた。
一方、市民団体の“原発を知る滋賀連絡会”事務局長の池田進氏は「福島第一原発の事故では風下は太平洋であったが、福井県の原発で冬場に事故が起こった場合、風下は内陸部になる。当然、放射能汚染の地域は、福島の場合より広範囲になるとみられ、EPZ(UPZ)が三十キロでは不十分であり、最低でも五十~百キロにすべき」と厳しい評価をしている。







