嘉田知事が「未来の党」結成
◇全県
嘉田由紀子県知事は二十七日、NPO法人・環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長とともに大津市で記者会見し、衆院選に向け、「脱(卒)原発」を掲げて新党「日本未来の党」を設立することを正式に表明した。代表には嘉田氏、代表代行には飯田氏が就く。
嘉田氏はこの指とまれ方式で、「国民の生活が第一」(小沢一郎代表)、「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(河村たかし、山田正彦両共同代表)、「みどりの風」(谷岡郁子共同代表ら)、社民党など各党に参加を呼びかけて、新しい第三極の結集に向け動き出した。
「国民の生活」はこれを受け同日、解党して嘉田新党に合流することを決めた。嘉田氏は、約百人程度の擁立を目指すものと見られる。
政治の結集軸としては、「卒原発」▽女性の活用▽守心の暮らし▽脱増税▽脱官僚▽品格ある外交―など七つを挙げたが、いずれも具体性に乏しい内容で、具体については、マニフェストをつくるという。
【解説】包装紙は、女性票が狙える嘉田氏。中身は、剛腕の小沢氏というのが「未来の党」の本質と見られる。二十七日の記者会見でも、嘉田氏は、脱原発にはじょう舌だったが、憲法問題、経済、TPP、外交防衛については、ほとんど語らなかった。
日本維新の会の石原慎太郎代表の憲法軽視発言や橋下徹代表代行の首相公選制、安倍晋三自民党総裁らの「国防軍」といった超右傾化は、まさに戦後民主主義の最大の危機である。脱原発とともに掲げるべきは、「戦後民主主義」ではないのか。
原発という一つの争点(シングルイシュー)だけでは、嘉田氏の時代認識が問われる。本紙は十月三十日の社説で「極右の台頭に嘉田知事らは対抗軸を示せ」と迫ったが、いまこそ憲法をベースにリベラル(中道左派)としての立ち位置を明確に示し、石原氏や安倍氏、橋下氏と戦うべきだ。
そうすれば嘉田新党の旋風が全国で巻き起こることだろう。
同時に知事の座を速やかに降りて、国政に全力を挙げるべきである。ともあれ、嘉田氏の蛮勇には、拍手を送りたい。(石川)






